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生分解性プラスチックの開発と市場
定価 ¥ 91,300(税込)
販売価格 ¥ 91,300(税込)
商品番号:dc0272
ISBN: 978-4-7813-1796-0
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■発刊日:2024年5月7日
■販売者:パテントテック社
■出版社:株式会社シーエムシー出版
■資料体裁:B5判、190頁
★プラスチックによる環境汚染問題の解決に向け注目を浴びる生分解性プラスチック!
★技術編では、生分解性プラスチックの高機能化に向けた取り組みを企業・大学の第一線で活躍する研究者が執筆!
★市場編では、国内外の市場動向や各企業の取り組みを紹介!
■刊行にあたって
世界の海洋中には、1億5000万t以上のプラスチックごみが存在し、毎年約800万tのプラスチックごみが新たに海洋中に流出をしているといわれている。環境中に流出したプラスチックは、太陽光による劣化や物理的に砕かれることにより、マイクロプラスチックとなり、生態系や人間の健康に大きな影響を及ぼすことが懸念されている。深刻化するプラスチック汚染への対策として、世界各国では脱プラスチック化に向けて対策や規制が始まっている。
このような背景から、微生物により分解される生分解性プラスチックは、プラスチックによる環境汚染の解決策の一つとして、大きな期待が寄せられ、研究開発が進められている。
しかしながら、既存のプラスチックと比較して、製造コストが高く、長期耐久性が低いなど、普及に向けた課題は多い。
そこで本書では、技術と市場、二つの観点から生分解性プラスチックの現状と今後の展開に迫っている。
【技術編】では、生分解性プラスチックの高機能化に向けた各種材料の開発について、企業や大学で第一線のご活躍をされている専門家の方々に執筆いただいた。
【市場編】では、国内外のプラスチック規制や脱プラスチックに向けた取り組みをはじめ、各種生分解性プラスチックの動向をまとめた。
本書が各種生分解性プラスチックに携わる方々の研究開発やビジネスチャンスのヒントを掴む一助になれば幸いである。
(「はじめに」より抜粋)
■著者一覧
岩田忠久 東京大学
増井昭彦 大阪産業技術研究所
正木崇士 ㈱クレハ
道信剛志 東京工業大学
金易介 東京工業大学
上村直史 長岡技術科学大学
政井英司 長岡技術科学大学
中村雅哉 森林総合研究所
田口精一 神戸大学
山崎 毅 味の素㈱
溝口滉太 味の素㈱
樋口暁浩 ㈱ダイセル
豊田 慶 パナソニック ホールディングス㈱
岡部有未 パナソニック ホールディングス㈱
名木野俊文 パナソニック ホールディングス㈱
佐野 浩 三菱ケミカルグループ㈱
国岡正雄 元・産業技術総合研究所
シーエムシー出版編集部
【技術編】
第1章 多糖類を原料とした新規バイオマスプラスチック
1 はじめに
2 虫歯菌の酵素を用いたα-1,3-グルカンの試験管内合成
3 β-1,3-グルカンとα-1,3-グルカンエステルの調製と基礎物性評価
4 β-1,3-グルカンエステルの熱成形加工と物性評価
5 α-1,3-グルカンエステルのフィルムと繊維の作製と物性評価
6 β-1,3-グルカンとα-1,3-グルカンの分岐状エステル基の導入による物性向上
7 おわりに
第2章 抗菌性光触媒をコンポジット化した光スイッチ型海洋生分解性プラスチック
1 はじめに
2 生分解性プラスチックとその生分解性のコントロール
3 光触媒の抗菌機能を活用した光スイッチ型海洋生分解性プラスチックの開発
4 光触媒コンポジット化フィルムの光照射下の抗菌活性評価
5 実海域浸漬試験
6 今後の課題と展望
第3章 生分解性樹脂の漁業資材(釣り糸・漁網)への適用
1 生分解性樹脂の漁業資材(釣り糸・漁網)への適用
2 ポリアミド4(ナイロン4)
3 ポリアミド4の成形加工と機械強度
4 ポリアミド4繊維の海洋生分解性
第4章 リグニン由来バイオマスプラスチックの合成と生分解性制御
1 はじめに
2 微生物機能を利用したリグニンからのポリマー原料生産
3 PDCを用いた高分子合成
4 PDC高分子の生分解性
5 おわりに
第5章 「多元ポリ乳酸LAHB」生合成の新展開:オリゴマー分泌の発見によるプロセス革新
1 はじめに
2 多元ポリ乳酸LAHBの進展(1):プロトタイプの創製
3 多元ポリ乳酸LAHBの進展(2):完全ポリ乳酸の合成は可能か?
4 多元ポリ乳酸LAHBの進展(3):配列制御ポリマーの合成は可能か?
5 多元ポリ乳酸LAHBの進展(4):乳酸オリゴマーが分泌した!
6 多元ポリ乳酸LAHBの進展(5):実バイオマスからの一貫生産プロセス
7 多元ポリ乳酸LAHBの進展(6):基礎物性・部材化・生分解性
8 おわりに
第6章 生分解性を有するマイクロプラスチックビーズ代替材料の開発と応用
1 はじめに
2 化粧品用マイクロプラスチックビーズと代替素材
3 アミノ酸系有機粉体
4 実験
4.1 ラウロイルリシンのすべり感評価
4.2 ラウロイルリシン複合粒子の調製
5 結果
5.1 ラウロイルリシンのすべり感評価
5.2 ラウロイルリシン複合粒子の基礎物性と有効性
6 おわりに
第7章 バイオプラスチックとしての酢酸セルロース樹脂CAFBLOⓇの展開
1 はじめに
2 酢酸セルロースの概略
3 酢酸セルロース樹脂とは
4 酢酸セルロース樹脂CAFBLOⓇの特長
4.1 機械物性
4.2 抗菌性
4.3 海洋生分解性
5 用途展開
第8章 セルロースファイバー成形材料の開発と完全生分解性複合材料への展開
1 はじめに
2 セルロースファイバー複合化プロセス技術の開発
2.1 全乾式プロセス
2.2 セルロースファイバー樹脂の強度
3 完全生分解性複合化材料への展開
3.1 生分解性樹脂へのセルロースファイバーの配合
3.2 生分解スイッチ機能の付与
3.3 完全生分解性セルロースファイバーエコマテリアルの今後の展開
第9章 生分解性プラスチックの有効活用のための認証制度と材料開発
―BioPBSTMの応用展開―
1 はじめに:Sustainabilityとプラスチック
2 Solutionとしてのバイオプラスチック
3 生分解性プラスチックと認証制度
3.1 生分解性プラスチックとは
3.2 生分解性プラ識別表示制度
3.3 生分解性プラスチックの展開
3.4 三菱ケミカルのBioPBSTM
4 海洋ごみ対策と生分解性プラスチック
4.1 海洋ごみ発生抑止のための生分解性プラスチックの活用
4.2 海洋ごみ対策につながるBioPBSTMの材料開発
5 おわりに
第10章 海洋生分解評価法の標準化動向と標準を活用した社会実装
1 はじめに
2 ISO規格の発行までのプロセス
3 TC61(プラスチック),TC38(繊維)でのISO規格の発行,審議状況
4 ISO規格を活用した認証制度
5 今後の展望
【市場編】
第1章 プラスチックによる環境汚染問題と各国の取り組み
1 プラスチックによる環境汚染の現状
1.1 地球温暖化問題とプラスチック
1.2 海の生態系の破壊と海洋汚染
2 国内外のプラスチック関連規制動向
2.1 プラスチックをめぐる国際的な動き
2.2 日本国内での取り組み
第2章 生分解性プラスチックの概要
1 バイオプラスチック
2 生分解性プラスチック
2.1 定義
2.2 評価方法
3 識別表示制度
3.1 バイオマスプラ識別表示制度
3.2 生分解性プラ識別表示制度
3.3 海洋生分解プラ識別表示制度
4 生分解性プラスチックの種類(由来別)
4.1 微生物産生系生分解性プラスチック
4.2 天然物系生分解性プラスチック
4.3 化学合成系
5 国内における生分解性プラスチックの用途
6 生分解性プラスチック普及ための課題
第3章 生分解性プラスチックの市場動向
1 生分解プラスチックの市場動向
2 北米の生分解性プラスチック市場
2.1 市場の概況
2.2 企業動向
3 欧州の生分解性プラスチック市場
3.1 市場の概況
3.2 企業の動向
4 アジア・オセアニアの生分解性プラスチック市場
4.1 市場の概況
4.2 企業の動向
5 中東・アフリカの生分解性プラスチック市場
5.1 市場の概況
5.2 企業の動向
第4章 生分解性プラスチックの動向
1 ポリビニルアルコール(PVA)
1.1 概要
1.2 市場/企業動向
2 ポリグリコール酸(PGA)
2.1 概要
2.2 市場/企業動向
3 ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)
3.1 概要
3.2 市場/企業の動向
4 ポリブチレンサクシネート(PBS)
4.1 概要
4.2 市場/企業の動向
5 ポリ乳酸(PLA)
5.1 概要
5.2 市場/企業動向
6 ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)
6.1 概要
6.2 市場・企業動向
7 デンプンポリエステル
7.1 概要
7.2 市場/企業動向
8 ポリ乳酸ブレンド
8.1 ポリ乳酸-ポリカプロラクトン共重合体
8.2 ポリ乳酸/ポリエーテル共重合体
8.3 ポリ乳酸/ポリヒドロキシアルカン酸共重合体
9 ポリエチレンテレフタレートサクシネート(PETS)
9.1 概要
9.2 市場/企業の動向
10 酢酸セルロース
10.1 概要
10.2 市場/企業の動向