★提携会社 書籍のご案内

book

kviewer

テラヘルツ波の発生、検出、制御技術と最新応用


定価 ¥ 88,000(税込)
販売価格 ¥ 88,000(税込)
商品番号:dg0098
ISBN: 978-4-86798-028-6


下記から目次項目単位を選択し、購入目次を設定願います。

■発刊日:2024年7月31日
■販売者:パテントテック社
■出版社:株式会社 技術情報協会
■資料体裁:A4版、 566頁

数量
送料無料


★「小型」で「高出力」なテラヘルツ波発生デバイスの開発事例

★「6G向け100Gbpsの超高速通信」「見えないものを可視化する検査技術」期待される応用事例を掲載!

■本書のポイント

【テラヘルツ波の発生、検出技術】
・コンパクトで高機能、高出力なテラヘルツ信号源の開発動向
・電気光学ポリマー用いた高効率、広帯域テラヘルツ波発生と検出
・テラヘルツ量子カスケードレーザーの高出力化、高温動作
・共鳴トンネルダイオード発振器の高出力化
・超高速スピン流によるテラヘルツ波発生
・高温超伝導体を用いた小型テラヘルツ波発振器の開発

【テラヘルツ帯向けアンテナ、光学素子】
・メタ表面によるテラヘルツ波の制御技術
・テラヘルツ波反射防止モスアイ構造の作製
・300GHz帯用誘電来レンズアンテナの設計技術
・アンテナの小型薄型化、高利得化、広帯域化

【セキュリティ技術への応用】
・歩きながらでも危険物を検査できるボディースキャナー
・非破壊、非接触での薬物検査への応用

【テラヘルツ無線通信と半導体技術】
・サブテラヘルツ帯の電波伝搬特性
・CPSの実現へ向けた仮想化端末技術
・メタマテリアル技術による近接テラヘルツ無線通信システム
・テラヘルツ帯パワーアンプMMICの開発事例
・電力増幅器、移相器、ミキサの広帯域化

【分析、計測技術への応用】
・プラスチック成形品の残留応力評価とその妥当性
・廃プラスチックの素材選別と劣化状態の評価
・接着層の劣化挙動の非破壊評価
・黒色ゴムの内部構造の非破壊検査技術
・バイオマスプラスチックの高次構造分析
・様々なモノに適用可能なフレキシブル非破壊検査シート

【バイオメディカルへの応用】
・チップのコンパクト化と高感度なセンシングを同時に達成
・コンパクト化と高感度を両立したテラへルツバイオチップ
・微量混入不純物検出など医薬品評価への適用事例

■執筆者(敬称略)

(公財)高輝度光科学研究センター   貴田 徳明
名古屋大学   村手 宏輔
名古屋大学   川瀬 晃道
東北工業大学   縄田 耕二
東京工業大学   鈴木 左文
(国研)理化学研究所   平山 秀樹
九州大学   加藤 和利
和歌山大学   尾崎 信彦
公立千歳科学技術大学   小田 久哉
(国研)情報通信研究機構   山田 俊樹
(国研)物質・材料研究機構   佐々木 悠太
(国研)量子科学技術研究開発機構   坪内 雅明
筑波大学   柏木 隆成
大阪大学   永井 正也
横浜国立大学   片山 郁文
神奈川県立産業技術総合研究所   玉置 亮
(株)ニコン   浅井 岳
徳島大学   久世 直也
立命館大学   入澤 明典
日本電信電話(株)   吉岡 克将
東京農工大学   張 亜
東京大学   平川 一彦
東京大学   伊藤 弘
埼玉大学   成瀬 雅人
アークレイ(株)   内田 裕久
(国研)産業技術総合研究所   桑野 玄気
東北大学   大野 誠吾
千葉大学   宮本 克彦
東京大学   櫻井 治之
東京大学   小西 邦昭
三重大学   松井 龍之介
法政大学   柴山 純
東北工業大学   柴田 憲治
名古屋工業大学   杉本 義喜
九州大学   金谷 晴一
東京工業大学   廣川 二郎
(国研)情報通信研究機構   渡邊 一世
名古屋工業大学   菅野 敦史
(株)KDDI総合研究所   林 高弘
千葉工業大学   枚田 明彦
富士通(株)   熊崎 祐介
立命館大学   野坂 秀之
(株)アドバンテスト   加藤 英志
(国研)産業技術総合研究所   加藤 悠人
東京大学   梶原 優介
芝浦工業大学   岩崎 宗将
芝浦工業大学   大橋 隆宏
芝浦工業大学   田邉 匡生
京都府中小企業技術センター   倉橋 直也
横河電機(株)   岡田 修平
慶應義塾大学   渡邉 紳一
久留米工業高等専門学校   平川 靖之
豊橋技術科学大学   有吉 誠一郎
大阪工業大学   廣芝 伸哉
中央大学   河野 行雄
秋田県立大学   伊東 良太
早稲田大学   芹田 和則
(国研)理化学研究所   保科 宏道
筑波大学   森 龍也
(株)ナリス化粧品   森田 美穂
東京工業大学   古川 克子
静岡大学   佐々木 哲朗
国立医薬品食品衛生研究所   坂本 知昭
長岡技術科学大学   小松 啓志
(国研)理化学研究所   大谷 知行
名古屋大学   嶺 颯太



◇第1章 テラヘルツ波の発生、検出技術と光源の開発◇

第1節 フェムト秒レーザーパルス励起によるテラヘルツ波放射とその応用 
1.フェムト秒レーザーパルス励起によるテラヘルツ波放射:電気双極子放射
 1.1 差周波過程(光整流)
 1.2 光電流
  1.2.1 光伝導スイッチによる光電流
  1.2.2 光デンバー効果による光電流
  1.2.3 シフト電流
  1.2.4 超伝導電流
  1.2.5 プラズマ中のドリフト電流
 1.3 コヒーレントフォノン生成
 1.4 円偏光フォトガルバニック効果
 1.5 光誘起相転移
2.フェムト秒レーザーパルス励起によるテラヘルツ波放射:磁気双極子放射
 2.1 光誘起磁化減少
 2.2 光誘起磁化変調
 2.3 逆ファラデー効果
 2.4 スピン波生成
 2.5 スピン流生成
3.テラヘルツ波放射を利用した応用例:強誘電体や磁性体におけるドメイン観察

第2節 注入型テラヘルツ波パラメトリック発生器による多波長発生と検出手法
1.テラヘルツ波パラメトリック光源
2.光注入型テラヘルツ波パラメトリック発生器
3.テラヘルツパラメトリック検出
4.テラヘルツ波パラメトリック発生/検出を用いたリアルタイム分光器
 4.1 is-TPGの高速波長可変化
 4.2 is-TPGからの多波長同時発生/検出
 4.3 多波長is-TPGを用いたリアルタイム分光識別

第3節 波長可変バックワードテラヘルツ波パラメトリック発振の開発
1.バックワードテラヘルツ波パラメトリック発振
 1.1 位相整合条件
  1.1.1 波長可変性
 1.2 実験光学系
  1.2.1 サブテラヘルツ周波数領域での高出力化
  1.2.2 非破壊テラヘルツ波イメージング応用

第4節 共鳴トンネルダイオードを用いたテラヘルツ波発振の原理、特性と高性能化
1.共鳴トンネルダイオードの基本動作
 1.1 基本構造
 1.2 放熱構造
2.共鳴トンネルダイオードの発振原理、バイアス回路
 2.1 発振原理
 2.2 バイアス回路
3.高出力化
 3.1 オフセット給電構造
 3.2 単体デバイスの高出力化
 3.3 発振器アレイ
 3.4 RTDデバイスの特性まとめ

第5節 テラヘルツ量子カスケードレーザーの高出力化、高温動作の研究動向
1.THz-QCLの開発動向
2.高出力THz-QCLの開発動向
3.THz-QCLの室温発振に向けた研究動向

第6節 フォトミキシングによるテラヘルツ波の生成、制御技術
1.テラヘルツ波通信の研究動向
 1.1 伝送距離
 1.2 変調技術
2.フォトミキシングによるテラヘルツ波の生成
 2.1 フォトミキシングの原理
 2.2 フォトミキサの開発動向
3.フォトミキシングにおける位相制御
 3.1 位相変化の方法
 3.2 位相制御によるパワー合成とビームステアリング
  3.2.1 アレー化の効果
  3.2.2 アレーフォトミキサによるパワー合成
  3.2.3 光フェーズドアレーによるビームステアリング

第7節 フォトニック結晶導波路を用いた高効率テラヘルツ波発生技術
1.THz波発生技術
 1.1 THzギャップ克服への様々なアプローチ
 1.2 差周波発生(DFG)によるTHz波発生(THz-DFG)
2.二次元フォトニック結晶導波路による高効率THz-DFG
 2.1 フォトニック結晶
 2.2 二次元フォトニック結晶導波路(PhC-WG)
 2.3 低群速度・低分散(LVLD)-PhC-WG
3.LVLD-PhC-WG構造設計とTHz-DFGの検証
 3.1 LVLDフォトニックバンド計算による構造最適化
 3.2 パルス光伝搬シミュレーションによるTHz-DFGの検証
 3.3 THz-DFGの周波数可変性
4.集積型LVLD-PhC-WGからの差周波発生
 4.1 PhC-WGを介した集積化

第8節 電気光学ポリマーを用いたテラヘルツ波発生・検出技術の開発
1.光変調やテラヘルツ応用に向けたEO結晶とEOポリマーの光学特性
2.EOポリマーを用いたテラヘルツ波発生・検出のための新規プロセス技術
 2.1 EOポリマー転写法
 2.2 EOポリマーフリースタンディング膜・積層膜作製法
3.EOポリマーを用いたテラヘルツ波発生
4.EOポリマーを用いたテラヘルツ波検出
 4.1 EOポリマーのシュタルク効果を用いたテラヘルツ波検出
 4.2 EOポリマーの電気光学(EO)効果を用いたテラヘルツ波検出

第9節 強磁性金属薄膜からのテラヘルツ波放射
1.磁化歳差ダイナミクスによるテラヘルツ波放射
 1.1 磁化歳差ダイナミクスとLLG方程式
 1.2 強磁性金属薄膜からのテラヘルツ波放射
 1.3 MnCrAlGe高配向極薄膜におけるサブテラヘルツ磁化ダイナミクス
2.超高速スピン流を用いたテラヘルツ波放射
 2.1 超短パルスレーザーによる超高速スピンダイナミクス励起
 2.2 スピン流とテラヘルツ波発生
 2.3 材料依存性と設計指針
  2.3.1 配向多結晶CoFe薄膜からのテラヘルツ波放射
  2.3.2 Co基ハーフメタルホイスラー合金薄膜からのテラヘルツ波放射

第10節 テラヘルツ自由電子レーザーによる水中光音響波発生とその評価
1.光音響波の発生と利用
 1.1 光波と音波
 1.2 光音響波発生の原理
 1.3 光音響波の測定法
 1.4 光音響波の利用
 1.5 従来の光音響波発生法の問題点とテラヘルツ光利用
2.テラヘルツ自由電子レーザー
 2.1 高強度テラヘルツパルス光の発生
 2.2 テラヘルツ自由電子レーザー
 2.3 単一テラヘルツパルス光の切り出し
3.テラヘルツ光誘起水中光音響波発生と観測
 3.1 光音響波の発生・検出装置
 3.2 光音響波パルス列の発生
 3.3 単一光音響波パルスの発生
4.光音響波の応用
 4.1 混合溶液の組成測定
 4.2 水中アクチンタンパク質重合体の断片化

第11節 高温超伝導体を用いた小型テラヘルツ波発振器の開発と高性能化
1.小型テラヘルツ波発振器について
2.超伝導体を用いた高周波電流の発生について
3.銅酸化物高温超伝導体Bi2Sr2CaCu2O8+δ (Bi2212)の単結晶とテラヘルツ波発生について
4.Bi2212単結晶を用いたテラヘルツ波発振器の発振特性について
 4.1 発振周波数特性
 4.2 発振強度特性
 4.3 発振線幅特性
 4.5 発振特性の制御技術と応用化に向けた試み
5.Bi2212単結晶を用いたテラヘルツ波発振器の高性能化に向けて
 5.1 素子自己発熱への対策
 5.2 素子の加工・配線方法の最適化
 5.3 発振素子に用いる結晶材料特性の最適化

第12節 超短パルスレーザーを用いたリアルタイムテラヘルツ波形検出技術とその応用
1.シングルショットテラヘルツ分光手法の原理
 1.1 反射型エシェロンを用いたシングルショットテラヘルツ分光技術
 1.2 チャープパルスを用いたシングルショットテラヘルツ分光技術
2.シングルショットテラヘルツ分光手法の応用
 2.1 反射型エシェロンを用いた高速テラヘルツラインイメージング
 2.2 フェムト秒レーザー加工初期過程におけるテラヘルツ放射計測
 2.3 デバイスから放射されるテラヘルツ波の電場波形計測
3.まとめと今後の展望

第13節 マイクロ光周波数コムによるTHzキャリア発生と低位相雑音技術
1.光周波数コム
 1.1 マイクロコム
 1.2 マイクロコムの発生
 1.3 マイクロコムの位相雑音測定
  1.3.1 マイクロコムの低位相雑音化
  1.3.2 冷却レーザーを用いたマイクロコムの低雑音化
  1.3.3 2波長自己遅延ヘテロダイン干渉計を用いたマイクロコムの低雑音化
  1.3.4 位相雑音比較

第14節 遠赤外・テラヘルツ自由電子レーザーの開発と応用
1.自由電子レーザー
2.産研テラヘルツ自由電子レーザーの特徴
3.FELを用いた実験に必要な利用環境の構築
4.物質との相互作用(線形応答)
5.物質との相互作用(非線形応答)
6.他の照射実験および今後の展開

第15節 テラヘルツエレクトロニクスを用いたグラフェン光検出器の光?電気変換プロセス解明
1.オンチップテラヘルツ分光法
 1.1 時間領域分光法
 1.2 周波数領域分光法
2.グラフェンにおける超高速光電変換
 2.1 新規デバイス構造による超高速光電流検出
 2.2 グラフェンにおける光電変換プロセスの解明
  2.2.1 光電流の発生および伝播のメカニズム
  2.2.2 光電流の減衰メカニズム
  2.2.3 光電変換過程の全貌

第16節 MEMS技術を用いた室温動作・高感度テラヘルツ検出器の開発
1.微小電気機械システム(MEMS)共振器を用いたテラヘルツ・赤外ボロメータ
2.化合物半導体(GaAs)両持ち梁MEMS共振器を用いたテラヘルツ・赤外ボロメータ
3.MEMSボロメータの信号読み出しと動作速度
4.MEMSボロメータの周波数雑音、感度とダイナミックレンジ
5.MEMSボロメータの光検出感度
6.MEMSボロメータの感度スペクトル
7.梁の内部応力の制御による感度向上
8.多孔性フォノニック構造によるMEMSボロメータの感度向上
9.MEMS共振器の機械的非線形性とモード間結合効果

第17節 フェルミレベル制御バリアダイオードを用いたテラヘルツ波検出器
1.テラヘルツ波検出器の課題
2.FMBダイオードの特徴と特性
 2.1 FMBダイオードの特徴
 2.2 FMBダイオードの基本特性
3.FMBダイオードの実装構成改良
4.FMBダイオードによるヘテロダイン検波
5.FMBダイオードのアレイ化とイメージングへの適用
6.FMBダイオードの無線伝送への適用

第18節 超伝導技術によるテラヘルツ波検出器の高感度化
1.超伝導体の特徴
 1.1 超伝導体ギャップ
 1.2 直流抵抗率と比熱の温度変化
 1.3 交流における複素電導度と表面インピーダンス
2.超伝導体検出器
 2.1 力学インダクタンス検出器
 2.2 超伝導転移端センサー
 2.3 超伝導トンネル接合検出器
 2.4 超伝導単一検出器
 2.5 SISミキサー
 2.6 HEBミキサー
 2.7 作製プロセス
3.超伝導検出器の高感度化
 3.1 感度の理論限界
 3.2 準粒子寿命の延長
 3.3 検出効率の向上
 3.4 応答度の向上
 3.5 雑音対策

第19節 テラヘルツ波発生・検出へ向けた有機非線形光学結晶の開発
1.有機非線形光学結晶の諸特性
 1.1 テラヘルツ波発生へ向けた有機非線形光学結晶の開発状況
  1.1.1 有機非線形光学結晶に対するアニーリング処理とレーザー損傷閾値向上への効果
  1.1.2 気相成長による有機非線形単結晶薄膜を用いたテラヘルツ波発生
  1.1.3 有機非線形光学結晶へのソフトマテリアルを使用したARコートとテラヘルツ波発生
 1.2 有機非線形光学結晶を用いたテラヘルツ波検出への試み

第20節 吸収率と熱応答性を両立したテラヘルツ波吸収体の開発
1.研究背景
 1.1 従来のテラヘルツパワーメーター
 1.2 応答時間の重要性
 1.3 吸収率と熱応答性の両立を妨げる要因
2.吸収率と高速熱応答性を両立したテラヘルツ波吸収体の開発
 2.1 吸収機構
 2.2 熱伝達機構
  2.2.1 金属薄膜による熱応答性の向上
  2.2.2 準中空構造による熱応答性の向上
 2.3. 吸収体の作製方法
  2.3.1 光造形3Dプリント技術を用いた樹脂中空構造体の製作
  2.3.2 無電解めっき法を用いた金属薄膜の形成
 2.4 作製サンプル及び評価方法
 2.5 吸収特性および熱応答特性
  2.5.1 Ni-Pめっき膜の導電損失による吸収率の向上
  2.5.2 Ni-Pめっき膜厚が光学特性に与える影響
  2.5.3 無電解めっき膜による熱応答特性の向上
 2.6 構造最適化による熱応答性の向上
 
◇第2章 テラヘルツ光学素子の作製と制御技術◇

第1節 モアレ型メタ表面を用いたテラヘルツ波の位相制御
1.モアレ型メタ表面と位相制御の基本原理
2.設計・作製手法
 2.1 設計
  2.1.1 等方歪
  2.1.2 非等方歪
 2.2 作製手法
  2.2.1 金属メッシュの利用
  2.2.2 プリンテッドエレクトロニクスの応用
3.テラヘルツ光渦配列の発生
 3.1 シミュレーション
 3.2 実験方法
 3.3 実験結果
4.非等方歪モアレ型メタ表面による円偏光選択素子
 4.1 実験手法
  4.1.1 非等方歪モアレ型メタ表面
  4.1.2 実験結果および考察
5.テラヘルツ円偏光二色性の発現
 5.1 実験手法
 5.2 実験結果

第2節 フェムト秒レーザー加工によるテラヘルツ波反射防止モスアイ構造の作製と評価
1.反射防止モスアイ構造
2.超短パルスレーザー加工によるテラヘルツ波反射防止モスアイ構造の作製
 2.1 超短パルスレーザー加工
 2.2 超短パルスレーザー加工によるピラミッド構造の加工方法
 2.3 シリコンモスアイ構造の作製および特性評価
3.レーザー加工モスアイ構造の応用
 3.1 非線形光学結晶からのテラヘルツパルス発生効率の増大
 3.2 ミリ波帯における大面積赤外線カットフィルターへの応用

第3節 高ドープ導電性高分子によるテラヘルツ光学素子の開発
1.導電性高分子の電気的性質
2.電解重合ポリピロールを用いたテラヘルツ光学素子
 2.1 ポリピロール薄膜の電解重合
 2.2 電解重合ポリピロールの金属的応答を活用したテラヘルツ光学素子
  2.2.1 電解重合ポリピロール薄膜のテラヘルツ帯における誘電応答
  2.2.2 周期的開口アレイを施した電解重合ポリピロール薄膜における異常透過現象
 2.3 電解重合ポリピロール薄膜アクチュエーターを活用したテラヘルツ光学素子
3.PEDOT:PSSを用いたテラヘルツ光学素子
 3.1 PEDOT:PSSの高次構造と電気的性質
 3.2 PEDOT:PSSインクの3Dプリントによるテラヘルツ多層ワイヤグリッド偏光子

第4節 テラヘルツ帯における金属周期構造のFDTD解析と透過特性
1.FDTD法
 1.1 定式化
 1.2 周波数依存化
2.金属メッシュ構造の解析
 2.1 構造
 2.2 透過特性
3.周波数選択版を用いたサンプルホルダの解析
 3.1 構造
 3.2 透過特性

第5節 テラヘルツ励起による単一電子の制御と情報機能素子への応用
1.素子の作製と基礎的な伝導特性
2.THz応答観測のための素子構造
3.単色テラヘルツ光照射時の応答
4.広帯域テラヘルツ光照射時の応答
 
◇第3章 テラヘルツ帯アンテナの設計と電波伝搬特性、計測技術◇

第1節 300GHz帯用誘電来レンズアンテナの設計と放射性能評価技術
1.誘電体レンズアンテナの基礎設計
 1.1 誘電体レンズアンテナの原理と構成
 1.2 レンズ曲面の導出
 1.3 一次放射器の設計
2.300GHz帯での誘電体レンズアンテナの利用
 2.1 オフフォーカスによるビーム走査レンズアンテナ
 2.2 300GHz帯用ビーム走査レンズアンテナ
  2.2.1 機械駆動ビーム走査レンズアンテナ
  2.2.2 マルチビーム切り替え走査レンズアンテナ
3.誘電体レンズアンテナの放射特性評価技術

第2節 テラヘルツ帯オンチップスロットアレイアンテナの開発
1.テラヘルツ帯アンテナの概要
2.単方向指向性スロットアンテナ
 2.1 単方向指向性スロットアンテナの放射原理
 2.2 裏面金属や誘電体基板によるアンテナへの影響
 2.3 マイクロストリップアンテナとの比較
3.単方向指向性スロットアンテナの設計・評価
 3.1 単方向指向性スロットアンテナの設計・試作
 3.2 1THz帯アンテナ測定系
 3.3 単方向指向性スロットアンテナの評価
4.広帯域アンテナ
 4.1 広帯域化のためのアレイ化
 4.2 広帯域1x2アレイアンテナの設計
 4.3 広帯域1x2アレイアンテナの試作・評価

第3節 350GHz帯薄板積層拡散接合導波管スロットアレーアンテナ
1.アンテナ構造と設計
2.製作
3.測定結果

第4節 テラヘルツ波パワーの精密計測技術
1.テラヘルツパワーセンサ
2.パワーメータの校正技術と計量標準
 2.1 パワーメータの校正係数
 2.2 比較校正法
 2.3 テラヘルツ波パワー標準の国際動向
3.テラヘルツ波パワーの精密測定技術
 3.1 カロリーメータによる絶対パワーの精密測定
 3.2 テラヘルツ波減衰量の精密測定
 3.3 テラヘルツ時間領域分光装置の精度評価技術
 
◇第4章 テラヘルツ無線通信の開発動向とデバイス開発◇

第1節 Beyond 5G/6Gへ向けた光・テラヘルツ融合技術とその要素技術
1.光・電波融合技術
 1.1 ネットワークにおける光・電波融合
 1.2 デジタル方式
 1.3 アナログ方式
2.シームレス接続にむけた要素技術
 2.1 デバイス技術
 2.2 ネットワーク技術
 2.3 非通信応用

第2節 サブテラヘルツ帯の電波伝搬特性と仮想化端末技術
1.サブテラヘルツ波の電波伝搬特性
 1.1 サブテラヘルツ帯の屋外伝搬特性
 1.2 サブテラヘルツ帯の屋内伝搬特性
2. 仮想化端末技術
 2.1 仮想化端末のコンセプト
 2.2 仮想化端末の構成
 2.3 ハードウェア実証実験
 2.4 無線中継伝送による伝送速度評価

第3節 メタマテリアルテラヘルツ帯受動デバイスを活用した近接テラヘルツ無線通信システム
1.キオスクダウンロード
 1.1 透過特性可変バンドストップフィルタ
 1.2 多重反射抑制テラヘルツ帯電波吸収体
2.シートLAN技術

第4節 InP系HEMTを用いたテラヘルツ帯パワーアンプMMICの開発
1.InP系HEMTのデバイス技術
 1.1 InP系HEMT
 1.2 デバイス作製工程
 1.3 空洞ゲート構造
 1.4 非対称リセス構造
 1.5 MOSゲート構造
2.テラヘルツ帯PA-MMIC
 2.1 オンウェハ評価技術
 2.2 PA-MMICの回路設計と評価結果

第5節 テラヘルツ波通信向けアナログフロントエンド回路技術
1.アナログフロントエンド構成
2.電力増幅器
 2.1 集積回路技術
 2.2 高出力化技術
3.移相器
 3.1 集積回路技術
 3.2 制御線形化技術
 3.3 高速位相切換技術
4.ミキサ
5.帯域拡張技術

第6節 Beyond 5Gに向けた材料・デバイスの周波数特性評価システム
1.ミリ波・サブミリ波領域における周波数特性計測
 1.1 TDS技術の進展
 1.2 テラヘルツ光サンプリングシステム
 1.3 高周波数分解能化
2.周波数特性計測の妥当性
 2.1 透過型FSSの設計
 2.2 計測システム
  2.2.1 VNAシステム
  2.2.2 TDSシステム
 2.3 測定結果
 

◇第5章 分析、計測技術への応用事例◇

第1節 テラヘルツ偏光計測によるプラスチック成形品の残留応力評価技術
1.THz時間領域分光法(THz-TDS)を利用した基礎検証
 1.1 測定系と試料
 1.2 測定切断前のTHz偏光依存性
 1.3 残留応力とTHz偏光依存性の関係
2.THz偏光測定光学系の構築と残留応力評価
 2.1 THz偏光計測光学系
 2.2 高分子配向とTHz偏光特性の相関
 2.3 印加応力とTHz偏光特性の相関
 2.4 残留応力とTHz偏光特性の関係

第2節 テラヘルツ分光情報によるプラスチックの素材識別と熱特性評価
1.プラスチックの素材識別・劣化評価
 1.1 ポリエチレンの熱劣化におけるテラヘルツスペクトル
 1.2 ポリエチレンの紫外線劣化におけるテラヘルツスペクトル
2.プラスチックの熱特性評価
 2.1 熱特性に関係するテラヘルツ吸収ピーク
 2.2 テラヘルツ吸収ピークから推測できるPET融点

第3節 テラヘルツイメージングを用いた接着層の非破壊評価
1.テラヘルツイメージングを用いたシアノアクリレート系接着剤の温水劣化挙動の評価
 1.1 実験方法
  1.1.1 使用材料
  1.1.2 試験片の作成
  1.1.3 温水浸漬試験
  1.1.4 引張せん断試験
  1.1.5 テラヘルツ分光分析及びイメージング
 1.2 結果と考察
  1.2.1 試験片の吸水変化とテラヘルツスペクトル
  1.2.2 浸漬時間と接着強度の関係
 1.3 まとめ
2.炭酸カルシウムを用いた接着層の非破壊的水没履歴の検出手法
 2.1 実験方法
  2.1.1 使用材料
  2.1.2 粉体水没試験
  2.1.3 高湿度環境保管試験
  2.1.4 接着試験片の水没試験
 2.2 結果と考察
  2.2.1 水没に伴うヴァテライトの結晶転移
  2.2.2 ヴァテライトの結晶転移がテラヘルツ スペクトルに及ぼす影響
  2.2.3 外気湿度がヴァテライトの結晶転移に及ぼす影響
  2.2.4 テラヘルツイメージングによる水没プロセスの検出
 2.3 まとめ

第4節 テラヘルツ偏光計測法による黒色ゴムの内部構造の非破壊検査技術
1.測定装置および方法
2.黒色ゴムのテラヘルツ光弾性法の基礎
 2.1 黒色フッ素ゴムの光学異方性
 2.2 黒色フッ素ゴムの巨大テラヘルツ光弾性
3.テラヘルツ光弾性を利用した黒色ゴムの3軸内部歪み検査法
4.テラヘルツ偏光計測を利用した黒色ゴムの誘電率および伝導度の異方性測定
 4.1 伝導度測定による黒色スチレンブダジエンゴムの内部伝導ネットワーク評価
 4.2 誘電率測定を用いた繰り返し延伸にともなう内部構造変化の検出

第5節 テラヘルツ波のゴム製品の原材料・製造工程評価への応用
1.ゴム原材料・製造工程
2.原材料評価
3.フィラー分散の可視化
4.製造工程評価
5.今後の展望

第6節 テラヘルツ分光法によるバイオマスプラスチックの高次構造分析
1.プラスチック材料の分光分析の歴史
2.バイオマスプラスチックの高次構造とテラヘルツ分光
3.バイオマスプラスチックのテラヘルツ振動シミュレーション
4.バイオマスプラスチックのテラヘルツ分光例
 4.1 ポリ乳酸
 4.2 セルロースナノファイバー配合ポリプロピレン

第7節 カーボンナノチューブ膜を用いたフレキシブル非破壊検査シートの開発と応用
1.フレキシブルCNT膜型広帯域電磁波検出器
2.フレキシブルCNT膜型広帯域電磁波検出器の作製
3.フレキシブルCNT膜型広帯域電磁波検出器による非破壊検査応用
4.結論と展望

第8節 液晶デバイスを用いたTHz波位相計測技術と複屈折計測
1.THz帯で動作する液晶デバイスの開発動向
2.液晶デバイスを用いたTHz波位相計測技術の開発
 2.1 液晶デバイスを用いた位相シフト干渉法
 2.2 開発に用いたTHz光源
 2.3 THz帯で動作する液晶位相制御デバイスの開発
  2.3.1 THz帯で動作する液晶位相制御デバイスの構造
  2.3.2 THz帯で動作する液晶位相制御デバイスの動作特性の評価
 2.4 液晶デバイスを用いたTHz波位相計測技術の実証実験
 2.5 計測の高速化への取り組み
3.液晶デバイスを用いたTHz波位相計測技術の応用展開
 

◇第6章 バイオメディカル分野への応用 ◇

第1節 テラヘルツ波点光源を応用したテラヘルツバイオチップの開発
1.非線形効果を利用したテラへルツ波の発生
2.テラへルツ波点光源の生成
3.テラへルツバイオチップの概要
 3.1 LC共振型チップ(第1世代チップ)
 3.2 Fano共振型メタアトムアレイチップ
 3.3 I型メタアトムアレイセンサー
4.センシング例

第2節 テラヘルツ光照射による細胞内タンパク質の操作技術
1.生体へのテラヘルツ光照射影響評価
 1.1 熱影響
 1.2 光源
2.アクチンタンパク質へのテラヘルツ光照射影響評価
3.細胞内アクチンタンパク質へのテラヘルツ光照射影響評価
4.テラヘルツ光照射による細胞分裂の阻害

第3節 タンパク質における不規則系普遍的励起とフラクタルダイナミクスのTHz分光
1.THz分光による不規則系普遍的励起ボゾンピーク(BP)の検出
2.THz分光によるフラクタルダイナミクスの検出
3.不規則系普遍的励起ボゾンピーク(BP)
4.ボゾンピーク理論:不均一弾性体理論(HET)
5.不均一弾性体理論(HET)に基づくコヒーレントポテンシャル近似(CPA)
6.CPA解析の結果および得られたパラメータのビジュアル化
7.リゾチームのTHz帯フラクタルダイナミクス

第4節 テラヘルツ全反射減衰分光法による皮膚角層水分の計測
1.皮膚角層における水分とその維持
 1.1 皮膚の構造と角層
 1.2 皮膚角層における水分の重要性
 1.3 皮膚外用剤による角層水分の維持
2.従来の角層水分計測技術
 2.1 コンダクタンスを指標とする技術
 2.2 キャパシタンスを指標とする技術
 2.3 ラマン分光法を用いた技術
3.テラヘルツ波全反射減衰分光法による水分測定
 3.1 測定システム
 3.2 原理
 3.3 エバネッセント波のしみだし深さ
 3.4 角層水分と測定信号の関係
 3.5 水以外の物質がATR信号に与える影響
 3.6 皮膚外用剤塗布後の皮膚角層水分計測

第5節 軟骨組織の水分子状態の非侵襲計測のためのテラヘルツ波時間領域分光システムの開発
1.軟骨組織のテラヘルツ計測
2.テラヘルツ時間領域分光装置
3.THz-TDSデータ測定
 3.1 フーリエ変換
 3.2 厚さ推定および誘電率の計算
 3.3 デバイ緩和モデルフィッティング
4.混合理論を使用した水溶液中の純水と溶質の水和状態の誘電率の算出
5.コンドロイチン硫酸水溶液の誘電率
 5.1 サンプル全体の誘電率
 5.2 サンプル中の水の算出結果
6.デバイ緩和フィッティング
7.自由水率の評価の可能性

第6節 テラヘルツレーザー分光スペクトル測定による医薬品中微量不純物の検出技術
1.GaPテラヘルツレーザー分光測定装置について
 1.1 GaPテラヘルツ光源の開発
 1.2 テラヘルツレーザー分光測定装置
  1.2.1 性能評価(水蒸気)
  1.2.2 塩酸ガス
 1.3 テラヘルツ分光スペクトル測定による医薬品分析例
 1.4 テラヘルツレーザー分光スペクトル測定による医薬品中微量不純物の検出技術
  1.4.1 アスパラギンとアスパラギン酸
  1.4.2 L-ヒスチジン中のD-ヒスチジン
  1.4.3 共振センサー法の将来性

第7節 セラミックスアーキテクチャーによるテラヘルツガスセンシング技術
1.多孔質ガラスについて
 1.1 集束イオンビーム-走査型電子顕微鏡(FIB-SEM)法による断面形態および3D形態の観察
  1.1.1 多孔質ガラスのFIBによる加工
  1.1.2 多孔質ガラスの断面形態観察と3次元再構築
 1.2 粒子法による多孔質ガラスの気体の透過解析
  1.2.1 モデル構築
  1.2.1 SPH法による多孔質ガラス孔内で生じるガス吸着・ガス分離のシミュレーション結果
2.セラミックスアーキテクチャーによる機能性セラミックス構造体の作製
 2.1 大気開放型化学析出(CVD)法について
 2.2 大気開放型CVD法におけるセラミックス膜の成長モデル
 2.3 大気開放型CVD法によるセラミックス膜の事例
3.セラミックスアーキテクチャーによるテラヘルツガスセンシング技術
 3.1 実験方法と概要
 

◇第7章 セキュリティ分野への応用事例 ◇

第1節 テラヘルツ波を用いたウォークスルーボディースキャナーの開発
1.アクティブ型3次元ウォークスルーボディースキャナーのコンセプト
2.300GHz帯FMCWレーダー用送受信器
3.光学系の構成と設計
4.システムの制御
5.ウォークスルーイメージング検査

第2節 遮蔽物越しのテラヘルツ分光イメージング技術とその応用事例
1.研究背景
 1.1 イメージング装置
  1.1.1 光注入型テラへルツパラメトリック発生器
  1.1.2 テラへルツパラメトリック検出
  1.1.3 光注入型テラへルツパラメトリック発生器を用いたイメージング装置
 1.2 イメージング結果
 1.3 100 dB減衰の遮蔽物越しイメージング
  1.3.1 多段化テラへルツパラメトリック検出
  1.3.2 高減衰下での金属サンプルのイメージング