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米の機能性食品化と新規利用技術・高度加工技術の開発
定価 ¥ 55,000(税込)
販売価格 ¥ 55,000(税込)
商品番号:dn0084
ISBN: 978-4-86043-844-9
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■発刊日:2023年5月29日
■販売者:パテントテック社
■出版社:株式会社エヌ・ティー・エス
■資料体裁:B5版、770頁
『Rice,its functional foods and the development of
novel utilization and advanced processing technology』
・世界が勝負!米の健康機能性食品としての新規利用・開発に
ついて網羅した実用書!
・農産物検査、品質改良、遺伝子解析、植物工場等様々な分野・
応用事例を執筆収録!
●執筆者
■監修 (敬称略)
大坪 研一 新潟薬科大学 応用生命科学部 応用生命科学科 特任教授 農学博士
■執筆者一覧 (50音順,敬称略)
安食 雄介 山形県工業技術センター
五十嵐 俊成 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 農業研究本部
中央農業試験場 水田農業部 水田農業部長 博士(農学)
石井 卓朗 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究部門
スマート育種基盤研究領域 領域長 博士(農学)
伊藤 隼哉 東北大学 大学院農学研究科 助教 博士(農学)
伊東 正一 九州大学 名誉教授 博士
井之上 明弘 明治大学 農学部 農芸化学科
井ノ内 直良 福山大学 生命工学部 生命栄養科学科 教授 学術博士
上原 健一 農林水産省 農産局 穀物課 米麦流通加工対策室長
梅本 貴之 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門
食品流通・安全研究領域 グループ長補佐 博士(農学)
江川 和徳 江川技術士事務所 所長 技術士(農業部門)
江原 崇光 株式会社ケツト科学研究所 渉外部署 部署長
大坪 研一 新潟薬科大学 応用生命科学部 応用生命科学科 特任教授 農学博士
大友 理宣 秋田銘醸株式会社 取締役常務執行役員 製造部 部長
博士(生物産業学)
岡留 博司 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門
食品加工・素材研究領域 領域長補佐 博士(農学)
奥田 将生 独立行政法人酒類総合研究所 醸造技術研究部門 副部門長
博士(工学)
尾関 健二 金沢工業大学 バイオ・化学部 応用バイオ学科 教授 博士(農学)
落合 秋人 新潟大学 工学部 工学科 准教授 博士(農学)
門脇 基二 新潟工科大学 副学長 農学博士
河野 元信 株式会社サタケ 先行技術本部 デジタル技術研究室 部長 農学博士
北村 豊 筑波大学 生命環境系農学域 教授 博士(農学)
木村 大輔 神戸女子大学 健康福祉学部 健康スポーツ栄養学科 教授
博士(保健学)
清野 宏 東京大学 医科学研究所 粘膜免疫学部門 特任教授 博士(医学)
監修,執筆者
久保田 真敏 新潟工科大学 工学部 工学科 准教授 博士(学術)
倉橋 敦 八海醸造株式会社 取締役製造部長 兼 研究開発室長 博士(学術)
小林 エリ 東北大学 大学院農学研究科 博士(農学)
雜賀 慶二 東洋ライス株式会社 代表取締役社長
坂口 和久 株式会社バイオマスレジンホールディングス CTO
佐々木 朋子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門
食品加工・素材研究領域 上級研究員 博士(農学)
佐々木 麻紀子 東京家政学院大学 現代生活学部 生活デザイン学科 助教
澤田 一恵 築野食品工業株式会社 研究開発本部 基礎研究部 博士(農学)
重松 亨 新潟薬科大学 応用生命科学部 応用生命科学科 教授 博士(農学)
宍戸 功一 新潟県農業総合研究所 食品研究センター 参事(穀類食品科長)
白川 仁 東北大学 大学院農学研究科 教授 博士(農学)
杉山 純一 一般社団法人米ゲル技術研究所 所長 工学博士
早田 一也 株式会社神明きっちん
高岩 文雄 株式会社ソウルシグナル研究所 顧問アドバイザー 理学博士
髙橋 誠 新潟県農業総合研究所 食品研究センター
田中 耕一郎 東邦大学 医学部 東洋医学研究室 准教授 博士(医学)
谷口 正之 新潟青陵大学 短期大学部 人間総合学科 特任教授 農学博士
知野 秀次 新潟県農業総合研究所 食品研究センター 博士(農学)
辻井 良政 東京農業大学 大学院応用生物科学部 教授 博士(農芸化学)
對馬 諒介 東洋水産株式会社 総合研究所
鶴田 裕 株式会社食糧問題研究所 食糧ジャーナル 編集部長
飛塚 幸喜 山形県工業技術センター 庄内試験場 場長 博士(農学)
仲川 清隆 東北大学 大学院農学研究科 教授 博士(農学)
永野 邦明 一般社団法人未来のタネ研究所 代表理事 博士(農学)
中村 澄子 新潟薬科大学 応用生命科学部 応用生命科学科 准教授 博士(学術)
中村 卓 明治大学 農学部 農芸化学科 教授 農学博士
西津 貴久 岐阜大学 応用生物科学部 応用生物科学科 教授 博士(農学)
新田 陽子 お茶の水女子大学 基幹研究院自然科学系 准教授 博士(生活科学)
新田 洋司 福島大学 食農学類 教授 博士(農学)
野内 義之 山形県工業技術センター
橋本 博之 築野食品工業株式会社 研究開発本部 基礎研究部 部長 博士(農学)
羽田 知由 山﨑醸造株式会社 取締役製造部長
早川 享志 名古屋女子大学 短期大学部 特任教授,岐阜大学 名誉教授
農学博士
林 幸枝 明治大学 農学部 農芸化学科 食品工学研究室
平田 孝一 平田炊飯研究所/元アイホー炊飯総合研究所 所長
藤井 智幸 東北大学 大学院農学研究科 教授 博士(農学)
藤尾 益人 株式会社神明きっちん 代表取締役社長
藤田 明子 株式会社サタケ バイオイノベーション研究室 室長 博士(工学)
監修,執筆者
藤村 忍 新潟大学 農学部 教授 博士(学術)
細野 良太 新潟県農業総合研究所 食品研究センター
堀切川 一男 東北大学 大学院工学研究科 教授 工学博士
堀 清純 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究部門
作物デザイン研究領域 上級研究員 博士(農学)
堀口 健一 山形大学 農学部 食料生命環境学科 教授 博士(農学)
松江 勇次 九州大学 グローバル・イノベーション・センター 特任教授
農学博士
松木 順子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門
食品加工・素材研究領域 上級研究員 博士(農学)
松木 翠 築野食品工業株式会社 研究開発本部 基礎研究部
松田 幹 福島大学 食農学類 教授,附属発酵醸造研究所 所長
農学博士,医学博士
松山 裕城 山形大学 農学部 食料生命環境学科 准教授 博士(農学)
丸山 真一 株式会社朝日工業社 技術研究所 博士(農学)
三ツ井 敏明 新潟大学 農学部 教授 農学博士
南 和広 東京農業大学 生物産業学部 教授 博士(環境共生学)
峯木 晴香 明治大学 農学部 農芸化学科 食品工学研究室
宮本 託志 新潟大学 日本酒学センター 特任助教 博士(農学)
矢野 裕之 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門
食品加工・素材研究領域 主席研究員 博士(薬学)
山口 健 東北大学 大学院工学研究科 准教授 博士(工学)
幸 義和 東京大学 医科学研究所 粘膜免疫学部門 特任研究員
医学博士,農学博士
吉井 洋一 新潟食料農業大学 食品科学研究所 リサーチマネージャー
博士(農学)
吉川 豊 神戸女子大学 健康福祉学部 健康スポーツ栄養学科 教授
博士(理学)
渡邊 昌 一般社団法人メディカルライス協会 理事長 医学博士
序章 米の機能性・有用性
《大坪 研一》
1. 米をめぐる状況
2. 米の食味および有効成分
2.1 米の食味とその評価
2.2 米に含まれる有効成分
3. 米の多様な用途
3.1 業務用米飯,加工米飯
3.2 玄米
3.3 米粉,米粉パン
3.4 米粉麺,パスタ
3.5 米糠
3.6 こめ油
3.7 米菓
3.8 日本酒
3.9 甘酒
3.10 米麹
4. 米の非食用の用途
4.1 医療用
4.2 工業利用
4.3 飼料米
4.4 洗剤,美容用途
5. 農業分野における研究開発状況
5.1 品種改良および栽培技術
5.2 新品種の動向
6. 新規利用技術・高度加工技術の開発
第1章 米をめぐる状況
第1節 世界の米需給・消費動向と加工・分析技術への期待
《伊東 正一》
1. 世界の米生産量と消費量
2. 世界最大2 ヵ国(中国とインド)の状況
3. 世界のジャポニカ米の動向:中国での増産とアメリカの限界
4. 世界の米貿易量:その変化と主要国
4.1 世界一だったタイの陥落とインドの急浮上
4.2 ジャポニカ米の貿易
5. まとめ:世界における米の新しい消費動向と米分析手法への
期待:ヴィーガン食の台頭
第2節 農産物検査規格の見直しとスマート・オコメ・チェーンコンソーシアムの発足について
《上原 健一》
1. 農産物検査規格の見直しについて
2. スマート・オコメ・チェーンコンソーシアムの設立
3. 最後に
第3節 主食としての米飯と加工食品素材としての米粉
《松田 幹》
1. 米と米粉の主食材としてのメリット
2. 世界的に重要な主食材としての米
3. タンパク質栄養源としての米の優位性
4. 米粉:デンプン顆粒とプロテインボディ
5. 穀物タンパク質と食物アレルギー
第2章 米の食味および有効成分
第1節 米の食味とその評価
第1項 米の食味官能評価
《松江 勇次》
1. 官能評価方法
1.1 評価項目と着眼点
1.2 評価段階
1.3 基準米(品種)
2. 官能評価の実施にあたって
2.1 試料の搗精と保存
2.2 炊飯
2.3 試料の盛り付け
3. 官能評価の意義
4. パネルの選定と管理
4.1 パネリストの条件
4.2 パネルの管理
4.3 パネルの配置
5. 少数パネル,多数試料による食味官能試験方法
5.1 パネリストの識別能力
5.2 パネリストの嗜好性
5.3 識別能力と嗜好性との関係
第2項 食味計
《藤田 明子》
1. 米の成分と食味の関係
2. 測定原理
2.1 近赤外分光法の概要
2.2 Lambert-Beerの法則
2.3 近赤外スペクトル
2.4 検量線への当てはめ
3. 粉砕型食味計
4. 米粒食味計
4.1 特徴
4.2 測定の手順
4.3 成分値・食味値の算出
5. 炊飯食味計
5.1 特徴
1) 炊飯米の光学的測定の方法
2) 光学装置
5.2 測定の流れ
5.3 玄米の粒厚別食味値
6. 食味鑑定値について
7. 海外での利活用
第3項 米の水分・水分計について
《江原 崇光》
1. 米の水分測定・水分計について
1.1 米の品質
(1) 一次的品質
(2) 二次的品質
1.2 保管における品質変化の要因
1.3 米の平衡水分
1.4 高温乾燥や過乾燥による精米品質の劣化,および炊飯米の食味の低下 85
2. 米の水分測定方法・水分計
2.1 日本の水分測定方法
2.1.1 常圧加熱乾燥法
2.1.2 電気式水分計
① 電気抵抗式水分計
② 高周波静電容量式水分計
2.1.3 近赤外分光式分析計
2.1.4 赤外線水分計
2.2 水分計の精度管理
2.3 海外の米の水分測定方法
3. 法定計量制度と水分計
第4項 農産物検査の見直しと穀粒判別器について
《江原 崇光》
1. 農産物検査制度の変遷
1.1 明治以前の農産物検査
1.2 明治・大正時代の検査
1.3 食糧管理法に基づく国営検査
1.4 農産物検査法に基づく国営検査
1.5 国営検査から民営検査へ
1.6 近年の農産物検査の見直し
1.7 機械鑑定を前提とした農産物検査規格の策定
2. 穀粒判別器の歴史,現状,そして基本原理
2.1 開発の歴史と背景
2.2 新しい穀粒判定器(RN-700)の開発
2.3 穀粒判定器RN-700の原理と特長
2.3.1 機械的な構造
2.3.2 撮像方法について
2.3.3 測定項目について
2.3.4 RN-700の活用事例
第5項 米の食味の理化学評価
《中村 澄子,大坪 研一》
1. 米の食味
2. 食味に関する官能検査と物理化学的測定
2.1 米の食味評価
2.2 官能検査(食味試験)
2.3 炊飯米の光沢検定
2.4 米の食味の物理化学的測定
2.4.1 理化学的測定とは
2.4.2 食味関連成分の測定
2.4.3 炊飯特性試験
2.4.4 精米粉末の糊化特性
2.4.5 米飯物性
2.4.6 物理化学的測定結果の総合解析
2.4.7 近赤外分光分析と食味評価装置
2.4.8 その他の物理化学的測定
3. 生物的測定による新しい食味推定の試み
4. 広範な米への理化学測定の適用例
5. 食味研究の今後の課題
第6項 米のデンプン特性と食味,加工特性
《梅本 貴之》
1. 米デンプンを構成するアミロースとアミロペクチン
2. アミロース含有率の多様性と食味,加工特性
2.1 国・地域によるアミロース含有率の傾向
2.2 アミロース含有率と食味,加工適性
2.3 アミロペクチン側鎖長分布の特徴と食味,物性,加工特性との関連
2.3.1 アミロペクチンL型,S型と食味,加工特性
2.3.2 アミロペクチンの超長鎖と加工適性
2.3.3 短鎖アミロペクチン品種とその加工特性
2.3.4 その他の有用変異の活用
3. 実用品種のアミロース含有率,アミロペクチン鎖長に関わる遺伝子多型 128
3.1 もち性
3.2 低アミロース性
3.3 Wx-a/Wx-b
3.4 アミロペクチン超長鎖
3.5 デンプン合成酵素IIa 遺伝子の多型
3.6 デンプン枝付け酵素1(Sbe1)遺伝子の多型
第7項 デンプンおよび酵素による米飯食味への影響と評価
《辻井 良政》
1. はじめに
2. 米飯の食味形成に対する胚乳酵素作用の影響解析
2.1 米飯表層デンプンの形成に及ぼすアミラーゼ作用の影響
2.2 米飯の硬さの形成に及ぼす細胞壁多糖分解酵素の作用
2.3 品種による胚乳ポリガラクチュロナーゼ活性量の挙動と
同酵素の精製および米飯の硬さへの影響
3. 貯蔵,品種,生産地および生産年による米飯の食味評価の変動と
米胚乳糖質酵素活性量の挙動
3.1 品種および生産地による胚乳糖質関連酵素活性量の挙動
3.2 登熟温度の変化と作柄について
3.3 米胚乳中の酵素活性量について
4. 2009 ~ 2013年産における品種別の主成分分析
5. 日本で育種されてきたイネ品種における米胚乳酵素活性量の
様相について
6. まとめ
7. 東京農業大学 総合研究所研究会 稲・コメ・ごはん部会の設立
第8項 米飯の微細構造と食味の関係
《新田 洋司》
1. 子房における光合成産物の転流・転送経路
2. 炊飯米等の含水量の多い試料の走査電子顕微鏡による可視化と観察
3. 良食味米と低食味米の微細構造的特徴
4. 粒厚と食味関連形質および炊飯米の微細骨格構造
5. 高温登熟と炊飯米の微細骨格構造
6. 炊飯米の微細骨格構造に及ぼす品種および環境の影響
第2節 有効成分
第1項 米デンプンの調製法と構造および物性
《井ノ内 直良》
1. デンプンとは
2. 米デンプンの研究方法
2.1 米デンプンの調製法と構造解析法
2.2 デンプン物性解析法
2.3 デンプンの構造特性
2.4 デンプンの物理特性(物性)
2.4.1 糊化
2.4.2 老化
2.5 米デンプンの特性
2.5.1 うるち米ともち米のデンプン
2.5.2 米デンプンの突然変異
2.6 米デンプンの製造と性状
2.7 イネの生育と胚乳デンプン粒の蓄積
2.8 遺伝的要因による米胚乳デンプンの特性の変化
2.8.1 ダル(dull:du)米のデンプンおよびもち(waxy:wx)米の
デンプン
2.8.2 シュガリー(sugary :sug)米のデンプン
2.8.3 アミロース・エクステンダー(amylose-extender:ae)米の
デンプン
2.9 環境的要因による米胚乳デンプンの特性の変化
2.10 日本の米品種
2.11 新形質米品種育成
(1) アミロース変異米
(2) 低アミロース米
(3) 高アミロース米
2.12 新形質米胚乳デンプンのアミロース含量とアミロペクチンの
単位鎖長分布
2.13 新形質米胚乳デンプンのヨウ素吸収曲線
2.14 新形質米胚乳デンプンのアミロペクチン単位鎖の
短鎖領域の鎖長分布
2.15 DSCによる新形質米胚乳デンプンの糊化特性
2.16 RVAによる新形質米胚乳デンプンの粘度特性
2.17 海外の栽培イネのデンプン特性
2.18 日本と海外の米デンプンの比較
第2項 米デンプンの消化性
《松木 順子,佐々木 朋子》
1. 米のデンプン消化性と食後血糖値
1.1 消化性によるデンプンの分類
1.2 玄米のデンプン消化性と食後血糖値の関係
1.3 デンプン消化性に及ぼす玄米の炊飯条件の影響
2. デンプン消化性に着目した品種とそのデンプンの化学構造
2.1 難消化性デンプンの化学構造
2.2 デンプン消化性に着目した品種
3. 米加工食品のデンプン消化性
3.1 米を利用したゲルのデンプン消化性
3.2 米粉製品のデンプン消化性
第3項 米タンパク質の基本的特性と新規生理学的機能性
《久保田 真敏,門脇 基二》
1. 米タンパク質とは
1.1 日本人における米タンパク質の栄養学的重要性
1.2 米胚乳タンパク質の基本的特性
1.3 米胚乳タンパク質の消化性
2. 米タンパク質の機能性
2.1 米タンパク質の脂質代謝改善作用
2.2 米タンパク質の抗肥満作用
2.3 米タンパク質の糖尿病および糖尿病合併症進行遅延作用
第4項 こめ油とその機能性成分
《澤田 一恵,松木 翠,橋本 博之》
1. こめ油の社会的有用性
2. 米糠の栄養成分
3. こめ油
4. こめ油に含まれる機能性成分
4.1 γ- オリザノール
4.2 ステロール
4.3 ビタミンE (トコトリエノールとトコフェロール)
5. こめ油の機能性成分への期待と課題
第5項 食物繊維,オリゴ糖およびレジスタントスターチ
《早川 享志》
1. 食物繊維について
1.1 食物繊維という用語の誕生
1.2 食物繊維の定義
2. 食物繊維のタイプと分類
2.1 植物由来の食物繊維
2.2 動物,微生物,その他由来の食物繊維
3. 食物繊維の機能
3.1 食物繊維の物理化学特性に基づく機能
3.1.1 溶解性とゲル化能
3.1.2 保水性と水中沈定体積
3.1.3 陽イオンへの作用
3.1.4 陰イオンへの作用
3.1.5 非イオン性物質への作用
3.2 食物繊維の消化管における機能
3.2.1 口腔内における働き
3.2.2 胃から小腸における働き
3.2.3 大腸における働き
3.2.4 排便に対する作用
3.3 腸内細菌を介した機能
4. オリゴ糖
5. レジスタントスターチ
5.1 レジスタントスターチの位置付け
5.2 レジスタントスターチの働き
5.2.1 レジスタントスターチのタイプ
5.2.2 レジスタントスターチの機能
(1) レジスタントスターチタイプ3の機能
(2) レジスタントスターチタイプ1の機能
(3) レジスタントスターチタイプ2の機能
6. 大腸の健全性維持に貢献するデンプン食品
第3章 米の多様な用途
第1節 業務用米飯,加工米飯
第1項 新形質機能性米に合った米飯商品作りおよび調理加工技術
《平田 孝一》
1. 機能性の食材「米」(低タンパク質であること)
2. 生活習慣病患者の健康管理
3. 米飯加工場
4. 無菌包装米飯の成り立ちと現状:進化する加熱方法
5. 現代の市場「パック米飯」の再加熱方法の普及の限界
6. 炊きたてよりおいしくする調理加工の発見!?
7. おいしく加工調理
8. 発酵玄米(パック包装米飯)
9. 「機能性米飯」のバラエティーに富んだレシピ紹介
10. 酵素玄米パック米飯の効用
第2項 無菌化包装米飯
《對馬 諒介》
1. 無菌化包装米飯とは
1.1 レトルト包装米飯との違い
1.2 無菌性の確保
1.3 ボツリヌス菌対策について
1.4 米飯の品質
2. 無菌化包装米飯の製造方法
2.1 洗米・浸漬工程
2.2 高温短時間殺菌
2.3 加水・炊飯工程
2.4 シール密封工程
2.5 蒸らし・包装工程
3. 無菌化包装米飯工場について
4. 「パックごはん」の歴史と将来性
4.1 「パックごはん」の歴史
4.2 パック米飯の将来性
第3項 低タンパク質加工玄米の腎不全予防
《渡邊 昌》
1. 血液透析患者の増加
2. CKDに対する低タンパク質食の効果
3. CKD患者による適切な量のタンパク質摂取
4. 低タンパク質食の長期摂取の影響
5. 低タンパク質食を設計する方法は?
6. 低タンパク質白米の製造
6.1 タンパク質分解プロセス
6.2 高品質の低タンパク質米
7. 低タンパク質加工玄米
7.1 玄米の技術的課題
7.2 米の選択
7.3 前処理とタンパク質抽出
7.4 処理されたLPBRパック内の耐熱性細菌による汚染の検出
7.5 LPBR生産におけるラクトバチルスの重要性
7.6 料理とパッキング
8. 新しいLPBRの栄養素と機能的要因
8.1 栄養素
8.2 LPBRの栄養素評価
9. 市場拡大の必要性
10. 加工低タンパク質米の世界への利用拡大
11. 腸腎連関を改善する低タンパク質加工玄米
第2節 玄米
第1項 玄米と健康効果
《渡邊 昌》
1. 玄米の定義
1.1 玄米の定義
1.2 古代米
2. 玄米のおいしさ
2.1 おいしい炊き方
2.2 玄米を食べやすくする試み
2.3 玄米おいしさコンテスト
3. 有機玄米
3.1 有機玄米
3.2 有機農法
4. 健康への影響
4.1 食養生
4.2 石塚左玄と桜沢如一
4.3 二木謙三
4.4 GENKI Study
4.5 玄米おむすび介入研究
4.6 腸内細菌叢の変化
4.7 米食習慣とCOVID-19による肺炎
5. メディカルライス
5.1 高付加価値米
5.2 治未病
5.3 メディカルライス
6. 玄米の普及
6.1 玄米を普及させるには
6.2 パック米飯化
6.3 玄米七徳
第2項 玄米プロジェクト
《江川 和徳》
1. 玄米のマイクロ波処理技術による特性改善
2. マイクロ波処理玄米粉の利用
3. 酢酸発酵玄米の調製と利用
4. 原料の親水性・疎水性試験法
第3項 金芽米と金芽ロウカット玄米(生薬機能を取り戻した米)
《雜賀 慶二》
1. 結論
2. 「精米」はどのようにしてつくり上げるのか
3. 現在の「玄米」と古代人が食べていた「米(精米)」の違い
4. 現在の「白米」と古代人が食べていた「米(精米)」の違い
5. 米の栄養と食味は二律背反の関係にある
6. 健康によいがおいしくない「糠」を,おいしく食べられるようにする秘訣 284
6.1 金芽米について
6.2 ロウカット玄米について
7. 「金芽米」「ロウカット玄米」の1年間の常食により,公的医療費減少が実証
8. 結果
9. 対策
第3節 米粉,米粉パン
第1項 米粉の内部構造と粉体特性に関する基礎的研究
《藤井 智幸》
1. 粉砕と食文化
1.1 粉食
1.2 米粉の用途拡大に向けて
2. 米粉の内部構造
2.1 米粉の構造的多様性
2.2 米粉のコア-シェル構造
2.3 米粉の小角X線散乱解析
2.4 米粉の赤外吸収スペクトル
3. 赤外分光スペクトルによる米粉の等温ガラス転移の評価
4. 米粉の吸水性
第2項 添加物・グルテンを使用しない米粉パンの製造法と実用化
《矢野 裕之》
1. パンについて
2. 小麦アレルギーとセリアック病
3. グルテンフリーパンをつくる
3.1 グルテンを増粘剤に置き換えたパン
3.2 プロテアーゼの利用
3.3 レドックスの利用
4. 添加物,グルテンを使用せずにつくるパン
5. 実用化
5.1 パンの品質評価
5.2 健康機能性の向上
6. 今後の課題
6.1 栄養性の向上
6.2 原因食物除去から食べる治療への方向転換
6.3 食物アレルギーに関する情報共有
第4節 米粉麺,パスタ
第1項 米粉パスタの食感改良-各種添加材の付着性への効果-
《林 幸枝,峯木 晴香,井之上 明弘,中村 卓》
1. 序論
2. 原料および方法
2.1 米粉パスタの試作
2.1.1 ジェランガム添加パスタ(ジェラン)
2.1.2 乾燥卵白添加パスタ(卵白)
2.1.3 ステアリン酸モノグリセリド添加パスタ(モノグリ)
2.2 茹でパスタ
2.2.1 加熱時間と吸水
2.2.2 湯溶け試験
2.3 力学特性測定
2.4 微細構造観察
2.5 官能評価
3. 結果および考察
3.1 物性測定
3.2 構造観察
3.3 官能評価
4. まとめ
第2項 米粉麺の物性
《新田 陽子》
1. ジャポニカ米(低アミロース米)の米粉麺製造
1.1 ジャポニカ米の米粉の利用推進の背景
1.2 ジャポニカ米での米粉麺製造のための工夫
2. 材料と方法
2.1 試料の調製
2.2 硬さの評価
2.3 付着性の評価
2.4 統計解析
3. 結果と考察
3.1 硬さの変化
3.2 べたつきの低減と滑りやすさの向上
4. 今後の展望
第5節 米糠
第1項 米糠成分のサプリメント
《渡邊 昌》
1. カーナの約束臨床試験
1.1 背景
1.2 対象者・調査期間および方法
1.3 予備調査
1.4 排便点数
1.5 臨床介入試験
1.5.1 対象者の生活状況
1.5.2 運動習慣
1.5.3 排便状況
1.5.4 食事調査
1.5.5 排便記録
1.5.6 月経による排便状況の変化
1.5.7 試験食品摂取後の自覚的排便状況・体調の変化
(事後調査アンケート)
1.5.8 まとめおよび考察
2. 発酵米糠FBRA
2.1 発酵米糠:玄米酵素
2.2 FBRAの栄養素と機能的要因
2.3 腸の状態
2.4 マイクロバイオータ
2.5 FBRA服用者のがん,生活習慣病
3. 機能性食品としての玄米とふすま
4. 結論
第2項 発酵米糠による生活習慣病予防・改善とその機能性成分
《白川 仁》
1. 発酵米糠の健康機能性
1.1 二段階発酵米糠
1.2 高血圧症,インスリン抵抗性の改善
1.3 糖尿病性筋萎縮の予防作用
1.4 潰瘍性大腸炎の予防・改善作用
1.4.1 発酵米糠によるデキストラン硫酸ナトリウム誘発
大腸炎の抑制
1.4.2 発酵米糠によるデキストラン硫酸ナトリウム誘発
大腸炎の回復促進作用
1.4.3 発酵米糠によるデキストラン硫酸ナトリウムの間歇処理
誘発炎症の抑制
2. 発酵米糠中の健康機能性成分
2.1 トリプトファンの健康機能性
2.2 ゲラニルゲラニオールの健康機能性
第3項 「飲める米糠」を目指した新規米糠の加工法ならびにその機能性の評価
《吉川 豊,木村 大輔,早田 一也,藤尾 益人》
1. はじめに
2. 米糠の改良
3. こめ油・脱脂米糠の展開例
4. 動物実験における「飲める米糠」の機能性評価
5. 今後の展開
第4項 米糠を用いた機能性発酵素材の開発
《大友 理宣》
1. 米糠を用いた乳酸菌によるGABA組成物の開発
1.1 実験方法
(1) 実験試料
(2) 使用菌株と培養法
(3) アミノ酸分析
(4) GABA変換率
(5) 糖分析
(6) 菌数の測定
1.2 米糠混合液によるGABA生産
1.3 米糠の酵素処理による培地の検討
1.4 RB培地によるGABA生産
1.5 米糠配合比の違いによるGABA生産の影響
1.6 RB培地へのMSG添加量の影響
1.7 RB培地初発pHのGABA生産に対する影響
1.8 醸造設備を活用したGABA含有米糠発酵素材の開発と商品化
2. 米糠を用いた乳酸菌によるγ- アミノ酪酸高濃度組成物の生産法
2.1 RB培地を用いた最適pHの検討
2.2 RB培地の最適配合比(米糠:水)の検討
2.3 RB培地を用いたMSG添加量の検討
3. 総括
第6節 こめ油
第1項 こめ油の機能性:こめ油に特徴的な成分γ- オリザノールに着目して
《伊藤 隼哉,小林 エリ, 仲川 清隆》
1. はじめに
2. γ- オリザノールの体内動態・吸収代謝
3. LC-MS/MSによるγ- オリザノールの体内動態・吸収代謝の評価
4. LC-MS/MSによるγ- オリザノールの臓器蓄積の評価
5. γ- オリザノールの分子種の違いが吸収代謝に与える影響
6. まとめ
第7節 米菓
第1項 米菓の咀嚼運動と食感
《西津 貴久》
1. 米菓咀嚼時の食感
2. 咀嚼中の米菓の破砕音(振動)がもたらす食感
2.1 振動と音の発生から感知まで
2.2 破砕振動の測定と官能評価
3. 咀嚼中の米菓の口溶け感
3.1 米菓の口溶け感の官能評価用語
3.2 口溶け感をもたらす米菓物性
3.2.1 唾液吸収速度の影響
3.2.2 咀嚼中の破砕度の影響
3.2.3 酵素による食塊の粘度変化
3.2.4 米菓の内部構造の影響
3.2.5 物性パラメータによる官能評価の推定例
第2項 米菓などの米加工
《吉井 洋一》
1. 米菓の製造工程と製品の品質
1.1 米菓の製造工程
1.1.1 うるち米菓(せんべい)
1.1.2 もち米菓(あられ・おかき)
1.2 米菓の貯蔵条件と製品品質
1.2.1 精米の糊化特性の変化
1.2.2 玄米の貯蔵による米菓加工性の変化
1.3 精米の成分と米菓の品質
1.3.1 うるち米
1.3.2 もち米
1.4 米菓製造工程の特徴と意義
1.4.1 うるち米菓
1.4.2 もち米菓
2. 米菓の硬さによる分類法
2.1 硬さの測定法
2.1.1 米菓の硬さの具体的な測定法
2.1.2 米菓の硬さによる分類法
3. 米菓のアクリルアミド低減
3.1 米菓製造工程中のアクリルアミドの動態
3.2 米菓のアクリルアミド低減の試み
3.2.1 アクリルアミド低減技術の検討
(1) 揚げ温度とアクリルアミド含量
(2) カルシウム製剤とアクリルアミド含量
4. 高アミロース米を利用した米粉麺の開発
4.1 高アミロース米の機能性
4.2 品質に優れた米粉麺の製造
第8節 日本酒
第1項 日本酒および麹発酵物質の機能性
《尾関 健二》
1. 日本酒成分について
2. α-EGの生成機構と発酵温度について
2.1 α-EGの生成機構
2.2 発酵温度と精米歩合の影響
3. これまでに解明しているα-EGの機能性
4. パッチ試験でのα-EGの保湿効果
5. ヒト成人線維芽細胞の試験
5.1 α-EGの線維芽細胞賦活とコラーゲン生産
5.2 線維芽細胞増殖因子とコラーゲン生産の遺伝子群の発現
6. α-EG塗布試験によるコラーゲンスコアの変化
6.1 保湿クリームの塗布試験
6.2 美容クリームの塗布試験
7. α-EG飲用試験によるコラーゲンスコアの変化
7.1 α-EG高含有酒の飲用試験
7.2 α-EG高含有ミリンでの食事試験
8. 甘酒のレジスタントプロテイン(RP)量
9. α-EGとRPを高めたどぶろく醸造法の開発
10. α-EGとRPの酒粕甘酒の飲用試験
11. 新規機能の解析
第2項 酒造用原料米の性質が清酒醸造に及ぼす影響
《奥田 将生》
1. はじめに
2. デンプン
2.1 デンプン分子構造と消化性と老化特性
2.2 イネ栽培時の気象条件が清酒醸造に及ぼす影響
2.3 清酒醸造工程で起こる蒸米デンプンの老化
2.4 清酒の香気成分と蒸米酵素消化性との関係
2.5 熱分析やアルカリ・尿素崩壊による酒造適性の推定
3. タンパク質
3.1 タンパク質と清酒品質との関連性
3.2 タンパク質の清酒もろみでの分解特性
4. 今後の展望
第3項 米作りと酒造りのつながり
-米由来の日本酒成分に着目した考察-
《宮本 託志》
1. 米作りでいかに日本酒を造るか
2. 米由来の日本酒成分
2.1 原料米成分と米作りの関わり
2.2 原料米成分の麹菌による変換
2.3 原料米由来成分の清酒酵母およびその他の微生物による変換
3. フェルラ酸およびその関連化合物
3.1 フェルラ酸およびその関連化合物と日本酒の風味の関わり
3.2 フェルラ酸およびその関連化合物と日本酒の機能性の関わり
3.3 原料米における局在と存在形態
3.4 イネ植物体における細胞壁結合型フェルラ酸エステルの
生合成と生理的意義
3.5 原料米中の胚乳細胞壁結合型フェルラ酸量を変動させる環境要因
3.6 動物による吸収効率
4. 酒造りの始まりとしての米作りへ
第9節 甘酒
第1項 麹甘酒の特徴と機能性
《倉橋 敦》
1. はじめに
2. 麹甘酒の製造方法
2.1 製麹
2.2 糖化
2.3 充填
3. 麹甘酒の成分
3.1 炭水化物(糖類)
3.2 タンパク質
3.3 脂質
3.4 その他の成分
4. 麹甘酒の機能性
4.1 抗疲労
4.2 便通改善
4.3 肌バリア機能改善
4.4 その他の機能性
5. 安全性
5.1 過剰摂取試験および長期摂取試験
5.2 麹甘酒に起因する食中毒
6. まとめ
第2項 米麹甘酒摂取が身体的部位疲労および自覚症状に及ぼす影響
《南 和広》
1. 甘酒の機能性スポーツフードとしての可能性と現状
2. 甘酒が身体的部位疲労および自覚症状に及ぼす影響
2.1 調査対象者
2.2 調査期間
2.3 各グループのトレーニング内容
2.4 疲労および自覚症状調査手順
2.5 調査項目
2.6 結果および考察
2.6.1 米麹甘酒摂取による各部位疲労程度の変化
2.6.2 米麹甘酒摂取による自覚症状程度の変化
3. 最後に
第10節 米麹
第1項 米麹を用いた発酵食肉加工食品の開発
《飛塚 幸喜,安食 雄介,野内 義之》
1. 緒言
2. 実験方法
2.1 牛および豚肉の米麹処理
2.2 米麹処理肉の遊離アミノ酸およびペプチド含量測定
2.3 米麹粉末を添加したソーセージの調製および官能評価
3. 実験結果および考察
3.1 うま味成分の変化
3.2 米麹添加ソーセージの官能評価
4. まとめ
第2項 米を原料とした,大豆・小麦を使わない,「味噌」・「醤油」の開発
《羽田 知由》
1. 開発のきっかけ
2. 開発の経緯
2.1 「醤油」の開発が「味噌」の開発へ
2.2 産学官連携による「醤油」の開発と「味噌」の改良
3. 製品の特徴
3.1 大豆を使わないおみそ調味料
3.2 大豆・小麦を使わないしょうゆ
4. 今後の展望
第4章 米の非食用の用途
第1節 医療用
第1項 米によるコレラワクチンの開発
《幸 義和,清野 宏》
1. 粘膜免疫と経口ワクチン
2. 米型コレラワクチンの開発
3. 臨床応用可能な米型ワクチンの調製
4. 遺伝子組換え米としての安全性評価
5. 米型ワクチンの製造
6. 経口米型ワクチンの治験
7. まとめ
第2項 スギ花粉症向けの米開発
《高岩 文雄》
1. スギ花粉症の治療法の現状
2. 安全なスギ花粉抗原(免疫寛容剤)の作出
2.1 スギ花粉症の原因となるスギ花粉中の主要抗原の特性
2.2 スギ花粉抗原Cry j 1およびCry j 2から由来する
ハイブリッドペプチド
2.3 立体構造の改変による汎用性を高めた安全なスギ花粉改変
抗原タンパク質
3. 人工抗原の胚乳組織への特異的発現による高蓄積化
4. 腸管免疫組織へのタンパク質顆粒を利用した効率的な搬送
5. モデル動物でのスギ花粉米の経口投与による有効性評価
5.1 T細胞エピトープペプチド米
5.2 改変抗原タンパク質含有米
6. スギ花粉米の安全性と前臨床試験
7. スギ花粉米(エピトープペプチド米)を用いた臨床研究
8. 医薬品としてスギ花粉米を開発するにあたり必要な事項
8.1 組換えイネを作出する上での注意
8.2 医薬品の品質規格基準の決定
8.3 シードバンクの管理体制
8.4 組換え体の栽培に関する産業利用
第3項 イネ由来漢方薬
《田中 耕一郎》
1. はじめに
2. 東洋医学における食品と薬品の区別
3. 漢方処方における調理の影響
4. 食事療法の専門家:食医
5. 内服後の指示:粥の効用
6. イネ由来の漢方生薬
6.1 もち米とうるち米の使い分け-
アミロース・アミロペクチンによる粘性の違い
6.2 胃腸を守るうるち米の作用
6.2.1 白虎加人参湯:熱中症の漢方処方
6.2.2 麦門冬湯:慢性咳嗽の漢方処方
6.3 陳倉米:長期保存したうるち米
6.4 膠飴:もち米を発酵させた生薬
6.5 イネの種子以外の薬用
6.5.1 穀芽:発芽したうるち米で穀物の消化を助ける
6.5.2 糯稲根:止汗作用
7. まとめ
第2節 工業利用
第1項 米由来のバイオマスプラスチック「ライスレジン」
《坂口 和久》
1. 米どころ南魚沼で作られるバイオマスプラスチック
2. バイオマス原料としての米の優位性
3. 混練複合化技術(混ぜ合わせる技術)
3.1 バイオマス(=米)
3.2 マトリックス樹脂
3.3 添加剤(改良剤および相溶化剤)
3.4 混練装置
4. 物性および製品例
5. 今後の展開
第2項 米糠を原料とする高機能炭素材料RBセラミックスの開発と応用
《山口 健,堀切川 一男》
1. はじめに
2. RBセラミックスの特徴と応用
3. RBセラミックス粒子配合樹脂系複合材料
4. RBセラミックス粒子配合銅合金材料
5. RBセラミックス粒子配合ゴム材料
6. まとめ
第3節 飼料用米
第1項 飼料用米を活用した鶏肉の品質特性
《藤村 忍》
1. はじめに
2. 鶏用飼料としての飼料用米の栄養的特徴
3. 飼料の形状が飼育成績に与える影響
4. 肉用鶏への利用
5. 肉用鶏への長期給与における肉質
5.1 長期給与の影響
5.1.1 色調
5.1.2 ドリップロス,保水性
5.1.3 水溶性呈味成分:遊離アミノ酸
5.1.4 熟成中の成分変化
5.1.5 脂肪酸組成
5.1.6 分析型官能評価(呈味)
5.2 短期給与の影響
5.2.1 色調
5.2.2 分析型官能評価
6. まとめ
第2項 家畜用飼料(豚)としての米の利用
《堀口 健一》
1. 米「飼料用米」の豚への利用
1.1 飼料用米の栄養価
1.2 肥育ステージ別の給与レベルと飼料用米の飼料設計上の留意点
1.3 飼料用米給与による肥育豚の発育成績
1.4 飼料用米給与による肥育豚の肉質成績
1.5 肥育豚における飼料用米の推奨給与水準(適正給与レベル)
第3項 家畜用飼料(牛)としての米の利用
《松山 裕城》
1. 飼料用米の飼料特性
1.1 飼料用米の化学成分
1.2 飼料用米の牛における消化率および栄養価
2. 飼料用米の加工・調製
2.1 飼料用米の加工
2.2 飼料用米の調製
3. 飼料用米の牛への給与
3.1 飼料用米の乳用牛への給与
3.2 飼料用米の肉用牛への給与
第4節 洗剤,美容用途
第1項 植物洗浄剤としての米糠の洗浄性
《佐々木 麻紀子》
1. 日本における洗浄剤の歴史
2. 植物洗浄剤の種類
2.1 サイカチの洗浄性
2.2 ムクロジの洗浄性
2.3 灰汁の洗浄性
3. 身体洗浄
3.1 江戸時代の糠袋
3.2 米のとぎ汁の美髪効果
4. 衣類洗浄
4.1 米糠による洗浄の記録
4.1.1 大正時代以前の記録
4.1.2 昭和時代の記録
4.2 米糠の洗浄性能
4.2.1 米糠液濃度の洗浄力への影響
4.3 米糠液の溶液物性
4.4 起泡力
4.5 乳化力
5. まとめ
第2項 米糠由来ペプチドの美容への応用
《落合 秋人,谷口 正之》
1. メラニン色素の形成におけるチロシナーゼの役割と
その阻害剤の現状
2. チロシナーゼ阻害ペプチドのその阻害活性にかかわる構造要因
2.1 in silico解析により見出したイネ由来チロシナーゼ阻害ペプチド
2.2 チロシナーゼ阻害ペプチドにおけるチロシン残基の役割
3. 米糠由来チロシナーゼ阻害ペプチド
3.1 米糠タンパク質加水分解物からのチロシナーゼ阻害ペプチドの生産 556
3.2 米糠タンパク質加水分解物から単離・同定した
チロシナーゼ阻害ペプチドの特性
4. チロシナーゼ阻害ペプチドの今後の展望
第5章 農業分野における研究開発状況
第1節 品種改良および栽培技術
第1項 水稲新品種の育成動向
《石井 卓朗》
1. 稲作生産の現状
2. 品種開発の方向性
2.1 多収性品種の育成
2.1.1 育成された多収性品種
2.1.2 今後の多収性戦略
3. 直播栽培適性品種の育成
3.1 耐倒伏性
3.2 出芽苗立ち性
3.3 直播用品種の普及
4. 病害虫抵抗性品種の育成
4.1 耐病性
4.2 耐虫性
5. 作期分散を可能とする品種
6. 温暖化に対応した品種育成
7. 新たな育種法
8. 今後の品種育成に向けて
第2項 北海道における良食味米の品種改良と栽培技術
《五十嵐 俊成》
1. 北海道産米の課題
2. 北海道米の品種変遷と食味向上
2.1 北海道米の品種変遷
2.2 アミロース含有率低減化遺伝子とDNAマーカー選抜
3. 育種選抜のための新食味評価法
3.1 アミロースオートアナライザーを活用したヨウ素吸収曲線の
自動分析
3.2 マルチスペクトルオートアナライザーによる良食味米の
選抜指標
4. 「ゆめぴりか」の食味品質基準
4.1 アミロース含有率の簡易計測技術
4.1.1 気象情報を用いたアミロース含有率早期予測技術
4.1.2 近赤外分析計と可視光分析計を併用したアミロース
含有率簡易計測技術
5. 北海道における良食味米を目指した土壌管理,施肥技術
5.1 土壌型と食味
5.2 窒素玄米生産効率とタンパク質含有率
5.3 窒素吸収制御と初期生育改善技術
6. 北海道における水田の特徴と遊離酸化鉄とケイ酸に着目した肥培管理技術
第3項 高温耐性イネの開発
《三ツ井 敏明》
1. はじめに
2. 高温登熟による玄米品質低下
3. 玄米白濁化のメカニズム
4. 高温登熟耐性イネの分子生理
5. 高温登熟耐性品種の開発研究
第4項 気候変動に対応した良質米生産技術
《松江 勇次》
1. 高温登熟障害
1.1 収量
1.2 外観品質
1.3 食味
2. 気候変動に対応した良質米生産技術の方策
3. 登熟期間中の最適水管理
3.1 米の増収,外観品質および食味向上のための飽水管理
3.2 飽水管理による地温上昇の制御と株の出液速度の促進
3.3 飽水管理による増収効果
3.4 飽水管理による外観品質および食味の向上効果
第5項 遺伝子組換えイネ栽培システムの構築事例
《丸山 真一》
1. 遺伝子組換えイネによる医薬原材料生産
2. 遺伝子組換えイネ栽培システム
2.1 植物工場の概要
2.2 遺伝子組換えイネ栽培システムの構築事例
2.3 環境制御項目
2.3.1 空気環境
(1) 気温
(2) 湿度
(3) 炭酸ガス濃度
(4) 気流速度
2.3.2 光環境
(1) 光強度
(2) 明期
(3) 光質
2.3.3 地下部環境
2.3.4 遺伝子拡散防止対策
3. 今後の展望
第6項 イネの重要農業形質の遺伝解析
《堀 清純》
1. イネの遺伝解析研究
1.1 メンデルの遺伝法則の確認
1.2 突然変異を利用した連鎖地図の作成
1.3 栽培イネ品種と近縁野生種のゲノム分類
2. 農業形質を決定する遺伝子の同定
2.1 ゲノム解読
2.2 ゲノム情報を利用した遺伝子の検出と同定
3. 農業形質の遺伝解析と遺伝子単離
3.1 生理形質を制御する遺伝子
3.2 病害抵抗性を制御する遺伝子
3.3 形態形質を制御する遺伝子
3.4 炊飯米食味・玄米品質を制御する遺伝子
4. 遺伝解析の成果の育種利用
4.1 DNAマーカー育種への適用
4.2 遺伝解析成果の他作物への展開
第7項 デンプンの変異や巨大胚などを利用した多様な食味・加工特性をもつイネ品種の開発
《永野 邦明》
1. 多様な食味,加工特性をもつイネ品種の開発動向
2. 多様な低アミロース米品種の開発
2.1 平坦地向け中生低アミロース米品種「たきたて」
2.2 山間地向け早生低アミロース米品種「ゆきむすび」
2.3 高級ブランド米低アミロース品種「だて正夢」
2.4 良食味で炊飯特性に優れる低アミロース巨大胚米品種「金のいぶき」 636
3. 多様な需要に対応する高アミロース米品種「さち未来」
4. 多様な食味評価法により選抜した「ササニシキ」型良食味品種
「 東北 194号」
第2節 近年作付け増を見せている新品種の動向
-コシヒカリ一辺倒の時代から適正な品種構成の時代へ-
《鶴田 裕》
1. 近年の気象に対応できる新品種の導入
2. 各産地から高級ブランド米が登場してきた背景
3. 高級ブランド米の登場がもたらした「米評価」の変化
4. 「ブランド化」と「適正な品種構成」のモデル・山形県
5. 全国産地からブランド米が登場
6. 健康機能性米の重要性
7. 注目される全国産地の新品種
第6章 新規利用技術・高度加工技術の開発
第1節 機能性加工米の開発(高GABA米の製造技術)
《河野 元信》
1. 高GABA米とは
1.1 高GABA玄米
1.2 高GABA白米
2. 高GABA米の加工方法
2.1 米のGABA生成メカニズム
2.2 浸漬加工法
2.3 微量加水法
2.4 湿り空気加温・加湿法
2.4.1 湿り空気法による玄米のGABA富化
2.4.2 湿り空気法による籾のGABA富化
2.4.3 湿り空気法による穀物GABA富化装置
3. 高GABA米の機能性
3.1 高GABA玄米の機能性
3.1.1 発芽玄米の品質基準
3.1.2 発芽玄米の機能性
(1) 血中コレステロール低下作用
(2) 血糖上昇抑制作用
(3) 糖尿病合併症惹起因子および血糖値の改善作用
(4) 血圧上昇抑制作用
(5) アトピー性皮膚炎の改善
(6) その他
3.2 高GABA白米
3.3 GABAの簡易測定装置
第2節 新食品素材「米ゲル」の活用について
《杉山 純一》
1. はじめに
2. 米のダイレクトGel 転換技術
3. 米の種類とダイレクトGel 転換
4. 米ゲルの特徴
4.1 様々な物性制御が可能
4.2 経時変化が少ない
4.3 工程の簡略化
4.4 離水のしにくさ&健全性のアピール
4.5 成形しやすさ
5. 米ゲルの食品への展開および可能性
6. 今後の課題と展望
第3節 米のマイクロ・ナノスケール粉砕技術の開発
《岡留 博司》
1. 粉砕機の種類と原理について
2. 粉砕方法が異なる米粉の粉体特性
3. 粉砕方法が異なる米粉の加工特性
4. 米のマイクロ・ナノスケール粉砕
4.1 マイクロスケール米粉の分散性
4.2 乾式粉砕したマイクロスケール米粉のバッター適性
4.3 マイクロスケール粉砕による各種デンプンの特性変化
4.4 ナノスケール粉砕米粉の特性
第4節 糊化度を調節した米粉と米粉パンの作業性および品質
《髙橋 誠,細野 良太,知野 秀次,宍戸 功一》
1. 研究の目的
2. 米粉の糊化度を調節する技術の開発
3. 糊化調節粉とα粉の特性の違いについて
4. 製造装置による糊化調節粉間の特性の違いについて
5. 糊化調節粉を利用した米粉パンの作業性および品質の改良
6. 今後の展望
第5節 石臼湿式粉砕による米乳(ライスミルク)の加工
《北村 豊》
1. 米乳
1.1 米乳の特徴
1.2 米乳の原料米
2. 石臼湿式粉砕
2.1 湿式微細化粉砕機
2.2 石臼粉砕の原理
3. 米乳の加工プロセス
3.1 原料米の殺菌
3.1.1 微酸性電解水
3.1.2 微酸性電解水による殺菌特性
3.2 原料米の浸漬
3.3 MWMによる米の微細化
3.4 MWMによる糠と白米の微細化
3.5 MWMにおける粉砕エネルギー
3.6 米乳の安定化
4. 米乳の消化性
4.1 レジスタントスターチ
4.2 米乳のRS含有量
5. 米乳の加工利用
5.1 米乳からのGABA富化飲料
5.2 米乳からのチーズタイプ食品
5.3 豆乳による米乳の作製
5.4 玄米パン
5.5 その他の加工品
6. 米乳加工の将来展望
第6節 食品高圧加工技術の米加工への応用
《重松 亨》
1. 食品高圧加工技術の特徴
1.1 高圧殺菌技術
1.2 生体成分への高圧処理の影響
1.3 高圧処理装置
2. 高圧処理による玄米のγ- アミノ酪酸の富化
2.1 高圧処理により誘因される変化
(Hi-Pit:High-pressure induced transformation)
2.2 高圧処理による玄米の遊離アミノ酸の増大
3. 高圧処理による超微細米粉の製造
3.1 高圧酵素処理製粉法の着想
3.2 ペクチナーゼ酵素活性に及ぼす圧力の影響
3.3 米粒の吸水性能に及ぼす圧力の影響
4. 高圧処理の日本酒醸造への応用
4.1 開発の経緯
4.2 醸造プロセスの検討と試作品「AWANAMA」
4.3 試作品「AWANAMA」の市場調査
5. まとめ
索引