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バイオプロセスを用いた有用性物質生産技術
定価 ¥ 88,000(税込)
販売価格 ¥ 88,000(税込)
商品番号:dg0073
ISBN: 978-4-86104-904-0
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■発刊日:2022年11月30日
■販売者:パテントテック社
■出版社:株式会社 技術情報協会
■資料体裁:A4版、553頁
◎ 目的物質に合った生物種をいかに選ぶか? 生産性の高いプロセスの設計、操作条件の勘所は?
◎ 開発にかかる時間や生産スピード/コスト等、各手法の長所・短所を明確にし、課題解決に活かす!
■本書のポイント
≪1≫ 生産性の高いバイオリアクターの設計とその操作条件の最適化
・装置設計や操作条件の設定に、反応式や物質収支・速度論をいかに活用する?
・大型の装置へスケールアップさせる際のデータのとり方、見方
・ベテランの経験・カンを形式知にする、科学的・定量的なアプローチ
≪2≫ 培養方法の選択、最適な培養操作のポイント(動物細胞/植物細胞/微生物)
・目的の生産物やその特色にあった培養法をいかに選ぶか?
・培養手法毎にみた培地の選定と使用、温度・湿度の管理など、適切な手法のマニュアル!
≪3≫ 微生物を利用した有用性物質の生産技術
・大腸菌、酵母、放線菌、糸状菌、麹菌など、各種微生物のメリット・デメリットや活用の留意点
・発酵プロセス設計での具体的留意点と事例
≪4≫ バイオ生産における分離精製技術と活用のポイント
・回収・濾過・膜分離・吸着・濃縮・抽出やクロマトグラフィー技術など、各種分離技術の活用
■執筆者(敬称略)
帝京科学大学 | 松岡浩 | 奈良県産業振興総合センター | 大橋正孝 |
(株)丸菱バイオエンジ | 佐久間英雄 | 奈良先端科学技術大学院大学 | 高木博史 |
大阪工業大学 | 長森英二 | NPO法人兵庫県技術士会 | 濱崎彰弘 |
東洋大学 | 川瀬義矩 | 名古屋大学 | 向井康人 |
佐竹マルチミクス(株) | 加藤好一 | 東北大学 | 大田昌樹 |
鈴鹿工業高等専門学校 | 小川亜希子 | 東北大学 | 桒原歩大 |
九州大学 | 河邉佳典 | 東京大学 | 高井まどか |
福井大学 | 寺田聡 | 東京大学 | 伊藤大知 |
(株)レイメイ | 宮崎隆道 | 長浜バイオ大学 | 長谷川慎 |
(株)セルミミック | 古江美保 | 早稲田大学 | 松方正彦 |
元 持田製薬(株) | 片山政彦 | 早稲田大学 | 酒井求 |
名古屋大学 | 西島謙一 | 三菱ケミカル(株) | 足立正 |
玉川大学 | 大橋敬子 | 三菱ケミカル(株) | 小原祥平 |
徳島大学 | 和田直樹 | アライアンス プロテイン ラボラトリーズ | 荒川力 |
徳島大学 | 刑部敬史 | シスメックス(株) | 江島大輔 |
東京工業大学 | 刑部祐里子 | 大阪公立大学 | 岡澤敦司 |
北海道三井化学(株) | 加藤嘉博 | (国研)産業技術総合研究所 | 平野篤 |
県立広島大学 | 荻田信二郎 | 東北大学 | 松田修汰 |
京都大学 | 西村裕志 | 東北大学 | 浦田宙明 |
北見工業大学 | 小西正朗 | 東北大学 | 平賀佑也 |
石川県立大学 | 中川明 | 慶應義塾大学 | 長瀬健一 |
明治薬科大学 | 松本靖彦 | 広島大学 | 池田丈 |
明治薬科大学 | 杉田隆 | 広島大学 | 黒田章夫 |
広島大学 | 荒川賢治 | 日本大学 | 西尾俊幸 |
東北大学 | 五味勝也 | 姫路獨協大学 | 兒島憲二 |
金沢工業大学 | 尾関健二 | 大阪公立大学 | 尾島由紘 |
(地独)大阪産業技術研究所 | 木曽太郎 | 大阪公立大学 | 東雅之 |
(地独)大阪産業技術研究所 | 桐生高明 | 京都大学 | 由里本博也 |
東京大学 | 丸山潤一 | 大関(株) | 坪井宏和 |
あいち産業科学技術総合センター | 近藤徹弥 | 大関(株) | 加戸悠 |
岩手県工業技術センター | 玉川英幸 | 大関(株) | 幸田明生 |
京都大学 | 田村武幸 | 沖縄工業高等専門学校 | 伊東昌章 |
中外製薬(株) | 徳山健斗 | 大阪大学 | 藤山和仁 |
岩手大学 | 太田陽介 | 日産化学(株) | 西澤直城 |
岩手大学 | 齋藤祐介 | (株)ディーピーエス | Siti Fatimah Binti Aminuddin |
岩手大学 | 山田美和 | 東ソー(株) | 伊藤誠治 |
関西大学 | 片倉啓雄 | メルク(株) | 矢吹知佳子 |
◇第1章 物質生産のためのバイオリアクターの設計とスケールアップ◇
1節 バイオリアクターの種類と用途・選定のポイント
1.培養操作の違いによるバイオリアクター
1.1 回分培養
1.1.1 回分培養とは
1.1.2 反復回分培養
1.1.3 流加培養
1.1.4 流加培養における流加方式
1.1.5 ろ過培養/透析培養/抽出培養
1.2 連続培養
1.2.1 連続培養とは
1.2.2 ケモスタット
1.2.3 細胞循環を伴う培養
1.2.4 灌流培養
2.培養槽形状の違いによるバイオリアクター
2.1 通気撹拌槽
2.2 流動層型培養槽
2.3 気泡塔型培養槽
2.4 充填層型培養槽
3.培養方法、培養対象の違いによるバイオリアクター
3.1 微生物の培養
3.1.1 微生物分散系の懸濁培養
3.1.2 微生物の固定化培養
3.2 動物細胞、植物細胞の培養
3.2.1 動物細胞分散系の懸濁培養
3.2.2 動物細胞の固定化培養
3.2.4 植物細胞の培養
2節 バイオリアクターの運転・操作のポイントと生産性向上
1.バイオリアクター(MUB)運転の諸工程
1.1 待機
1.2 滅菌
1.3 無菌培地受入れ
1.4 植菌・播種・種培養受入れ
1.5 培養
1.6 ハーベスト(払出、次工程への移送)
1.7 洗浄
2.MUB構成要素のリスク評価に基づくメンテナンス
3 メンテナンス
4 雑菌汚染(コンタミネーション)
3節 バイオリアクターにおける反応式とその活用法
1.フラスコから卓上型バイオリアクター(通気攪拌型培養槽)へのスケールアップ
1.1 細胞濃度Xを高めるために活用すべき培養パラメーター
1.2 生産物濃度Pを高めるために活用すべき培養パラメーター
1.3 細胞にかかるシェアストレスを簡便に把握するための指標
2.卓上サイズから大型バイオリアクターへのスケールアップ
4節 バイオリアクターのスケールアップ法とその留意点
1.バイオリアクター
1.1 撹拌槽型バイオリアクター
1.2 気泡塔・エアリフト型バイオリアクター
2.スケールアップ法
3.スケールアップの相似則と基準因子
4.スケールアップ計算テンプレート
5.CFD(数値流体力学)による流動解析の利用
5節 生産用シングルユース バイオリアクターの開発・設計と留意点
1.バイオリアクター・システムのシングルユース化のメリット
2.生産用シングルユースバイオリアクターの設計及び用途開発
2.1 大容量生産を想定したシングルユースバイオリアクター
2.1.1 高効率回転式撹拌培養装置の開発・設計
2.1.2 培地混合・分散を目的としたシングルユースミキサー
2.1.3 回転式撹拌培養装置のスケールアップと設計上の留意点
2.2 剪断耐性が低い細胞培養に適した生産用シングルユースバイオリアクター
2.2.1 シングルユースバイオリアクターの基本特性と新たな装置開発・設計
2.2.2 動物細胞培養のスケールアップと留意点
2.3 iPS細胞培養用浮遊シングルユースバイオリアクターの開発・設計
2.3.1 iPS細胞の大量培養と留意点
2.3.2 様々な培養目的に合わせたシングルユースバイオリアクターの開発・設計事例
3.シングルユースシステム及び周辺デバイスの開発・設計と留意点
3.1 シングルユースセンサーの実装
3.2 シングルユース連続培養システムの実用化
3.3 シングルユース通気システム
3.4 シングルユース化の留意点
◇第2章 動物細胞培養での留意点と物質生産への応用◇
1節 接着培養(単層培養・静置培養)による動物細胞の培養
1.動物細胞の足場依存性と接着培養の必要性
1.1 細胞観察
1.2 継代
2.接着培養に必要な器具や試薬類
2.1 培養容器
2.1.1 シャーレ
2.1.2 プレート
2.1.3 フラスコ
2.2 コーティング
2.2.1 コラーゲン
2.2.2 ラミニン
2.2.3 ポリリジン
2.2.3 フィブロネクチン
2.2.4 トリプシン
3.培養操作上の注意点
2節 浮遊培養による動物細胞の培養
1.浮遊培養による動物細胞培養
1.1 浮遊細胞培養
1.2 組換えタンパク質生産のための無血清培地
1.3 その他浮遊培養における注意点
(1)細胞凝集
(2)マイクロキャリア
(3)凍結保存技術
(4)遺伝子導入方法
(5)細胞選抜方法
3節 培地最適化とpH・浸透圧の制御のポイント
1.培地成分の最適化
1.1 グルコースについて
1.2 アミノ酸や脂肪酸などについて
2.物理的環境の最適化
2.1 高い浸透圧での細胞培養
2.2 低い浸透圧での細胞培養
4節 動物細胞培養における温度・湿度の制御と培養操作でのポイント
1.細胞と温度の関係性
1.1 細胞の種類と温度
1.2 細胞の生存と温度
1.3 細胞の接着と温度
1.4 培養処理と温度
2.温度を中心とした培養操作のポイント
(1)インキュベーターの扉の開閉時間、開閉回数を最小にする。
(2)インキュベーター内の培養容器周辺に、温度緩衝となるものを設置する。
(3)インキュベーターに培養容器を同時に詰め込み過ぎない。
(4)インキュベーターの構造と培養容器の置き場所について考慮する。
(5)インキュベーターの機種について検討する。
(6)インキュベーション以外の細胞培養操作の温度管理をする。
(7)培地のpH変動を抑止する。
(8)培地の凍結解凍を避ける。
(9)細胞継代時の剥離液と培地の温度に注意する。
3.細胞と湿度の関係
4.湿度を中心とした細胞培養時のポイント
(1)インキュベーターの開閉時間、開閉回数を最小にする。
(2)インキュベーター外の湿度に注意する。
(3)インキュベーターの湿度設定に注意する。
(4)加湿バットは大きいサイズを使用する。
(5)加湿バッグを使用する。
5節 無血清培養技術とその培地活用・設計のポイント
1.歴史
1.1 無血清培地の意義
1.2 無血清培地データベース
2.無血清培地の設計の目的
2.1 基礎研究
2.2 創薬研究
2.3 再生医療等製品の製造
3.設計のポイント
3.1 基礎培地
3.2 基礎培地成分
3.2 添加因子(サプリメント)
3.3 接着因子
4.応用例
6節 生産用動物細胞のフェドバッチ培養とスケールアップのポイント
1.フェドバッチ培養の基本戦略
1.1 バッチ培養条件で消費される栄養源の供給
1.2 栄養源代謝物の解析とフェドバッチ培養への応用
1.3 細胞からの代謝物の低減化
2.フェドバッチ培養の最近の動向
2.1 培養スケール大型化と生産用細胞に求められる条件
2.2 最終フェドバッチ培養への標準的スケールアップ法
2.3 N-1 Perfusion培養とフェドバッチ培養の組合せ
7節 物質生産能の高い育種法の開発と活用
1.CHO細胞において導入外来遺伝子を高発現する染色体領域の探索
1.1 レトロウイルスベクター法による細胞樹立
1.2 レポーター高発現クローンの樹立
1.3 遺伝子挿入部位の決定
2.導入遺伝子を高発現する染色体部位の特徴
2.1 ヒストン修飾の解析
2.2 遺伝子発現ベクター改良への展開
3.ゲノム編集によるエンハンサー活性の評価
4.異なるタイプの導入遺伝子高発現部位の探索
◇第3章 植物/植物細胞を用いた物質生産技術◇
1節 人工光植物工場における付加価値植物の生産
1.赤青混合光への緑色光補光がリーフレタスの品質に及ぼす影響
2.短波長光照射によるニチニチソウの薬効成分濃度向上化
3.モノテルペンインドールアルカロイドの汎用製造プラットフォームとしてのニチニチソウの利活用
2節 新規ゲノム編集技術開発による植物細胞の機能改変
1.ゲノム編集技術の原理
2.CRISPR-Cas9の課題と改良
3.新しいゲノム編集技術の開発
4.CRISPR-Casを基盤にしたさまざまなゲノム編集
5.植物へのゲノム編集技術の最適化
3節 シングルユースバッグを用いた植物細胞の低コスト培養技術
1.シングルユースバッグの開発
1.1 シングルユースバッグの利点
1.2 コスト試算の例
1.3 開発の際の留意点
2.シングルユースバッグを用いた植物細胞培養
2.1 植物細胞培養の特徴
2.2 シングルユースバッグの植物細胞培養への適用
2.3 シングルユースバッグの設計
2.4 シングルユースバッグでの培養例
3.今後の課題
4節 植物細胞培養の各種手法とその培養操作・培地最適化のポイント
1.植物細胞培養の基本
1.1 供試材料の選定とその扱い
1.2 培養条件の決定
1.3 培養細胞の特性把握と選抜
5節 植物細胞壁の破砕・溶解法の検討と分析・評価
1.循環型資源である植物バイオマス
2.多様な植物成分
3.植物細胞壁成分
4.微粉砕方法
5.木材細胞壁成分の微粉砕法
6.天然型リグニンである磨砕リグニンMilled Wood Lignin (MWL)の調製方法
7.NMR法による分析
8.誘導体化反応と合わせた分析
9.リグニン-多糖複合体試料の調製法と構造解析
◇第4章 微生物を利用した有用物質生産と発酵プロセス設計◇
1節 微生物培養の各種手法とその培養操作・培地最適化のポイント
1.培養の形態
1.1 固体培養
1.2 液体培地
(1) 試験管もしくはフラスコによる液体培養
(2) 通気攪拌槽による液体培養
(3) ディープウェル・マイクロプレート培養
(4) 次世代多検体培養
2 培地成分の理解
2.1 培地成分による区分
2.2 主要構成元素による成分の区分
2.2.1 炭素源
2.2.2 窒素源
2.2.3 リン源
2.2.4 硫黄源
2.2.5 金属
2.2.6 アミノ酸・核酸
2.2.7 ビタミン
2.3 その他の成分
2.3.1 pH調整剤
2.3.2 消泡剤
2.3.3 エキス類
2.3.4 水
3 培地の設計
3.1 文献による予備調査
3.2 基礎データ収集と実験デザイン
3.3 機械学習の利用
3.4 ラボオートメーションの活用
2節 大腸菌を利用した有用物質生産技術とその応用法
1.遺伝子発現
1.1 遺伝子発現系のデザイン
1.1.1 プロモーターの選択
1.1.2 発現の微調整
1.2 発現のトラブルシューティング
1.2.1 コドンの最適化
1.2.2 アミノ末端、カルボキシ末端の削除
1.2.3 タグを付加することによる可溶化の促進
1.2.4 シャペロンとの共発現
2.大腸菌を用いた物質生産における留意点
2.1 基質添加における留意点
2.1.1 培地中の基質の状態
2.1.2 基質を取り込まない場合の対処法
2.2 生産物の排出
2.3 補酵素の供給
2.4 生産物や中間代謝産物の分解系遮断
2.5 直接発酵による生産
3節 酵母を利用した有用物質産生技術とその応用
1.有用物質産生における酵母の利点
2.酵母を用いた燃料の産生
3.酵母を用いた医薬品原料の産生
4.酵母を用いたワクチンに利用できるタンパク質の産生
5.酵母を用いた人工ファージの作製
4節 放線菌を利用した有用物質生産技術とその応用法
1.二次代謝生合成遺伝子クラスターの異種発現
1.1 宿主
1.2 DNAサイズ
2.主要二次代謝生合成経路の遮断による休眠二次代謝遺伝子の覚醒化
3.アクティベーター遺伝子の強制発現に伴う二次代謝誘導
4.リプレッサー遺伝子の機能欠損に伴う二次代謝誘導
5.リプレッサー遺伝子の機能欠損および主要二次代謝生合成の遮断を組み合わせた二次代謝誘導
5節 糸状菌を利用した有用物質生産技術とその応用法
-菌の遺伝子組換え技術による有用物質生産を中心にして-
1.有用物質生産に必要とされる麹菌の遺伝子組換えに必要な基本技術
1.1 宿主・ベクター系
1.2 高発現用プロモーター
1.3 翻訳効率に影響を及ぼす5′-UTRの利用
1.4 形質転換方法
2.麹菌を宿主とした一次代謝産物および二次代謝産物の高生産
2.1 有機酸などの一次代謝産物の高生産
2.2 糸状菌由来の二次代謝産物の生産宿主としての麹菌
3.麹菌を宿主にした有用異種タンパク質の生産
3.1 コドン最適化による転写産物の安定化
3.2 キャリアタンパク質の融合
3.3 細胞内タンパク質輸送経路における改良
3.4 プロテアーゼ遺伝子の破壊による異種タンパク質生産量の改良
3.5 培養における菌糸形態の改良
6節 麹菌を用いた有用物質の発酵生産技術とその応用法
1.日本酒
1.1 純米酒小仕込み
1.2 純米酒仕込み
1.3 吟醸純米酒小仕込み
1.4 日本酒の飲用試験
2.ミリン
2.1 ミリン小仕込み
2.2 ミリン食事試験
3.食酢
3.1 酢酸発酵の条件
3.2 食酢小仕込み
4.甘酒
4.1 甘酒のRP分析
4.2 酒粕甘酒の飲用試験
4.3 RP高含有甘酒の飲用試験
4.3.1 角質水分量への効果
4.3.2 腸内細菌叢への効果
7節 微生物由来糖質関連酵素を用いた有用糖質の開発と生産
1.糖質関連酵素
2.最近の応用展開
3.糖質に関わる酵素利用研究
8節 麹菌のゲノム編集技術と物質生産育種への活用
1.麹菌におけるゲノム編集による効率的な多重遺伝子改変技術の開発
1.1 ゲノム編集を利用した効率的な遺伝子改変
1.2 ゲノム編集プラスミドのリサイクリングによる多重遺伝子改変
2.麹菌におけるゲノム編集を利用した効率的な物質生産と育種改変
9節 プロセス設計に向けた発酵手法の基礎
1.発酵とは? ~発酵の種類~
1.1 アルコール発酵
1.2 乳酸発酵
1.3 酢酸発酵
1.4 糖化酵素の生産
2.発酵形式
3.培養方式
3.1 固体培養
3.2 液体培養
3.2.1 表面培養
3.2.2 通気撹拌培養
4.発酵 (微生物の培養)に影響する要因
4.1 培地組成
4.2 温度
4.3 pH
4.4 溶存酸素
5.微生物の反応速度
5.1 増殖速度
5.2 培養における物質収支
6.発酵プロセスの計測と制御
6.1 微生物量の測定
6.2 pHの測定と制御
6.3 DOの測定と制御
6.4 バイオセンサ
6.5 ソフトセンサ
7.発酵プロセスの操作
7.1 回分培養
7.2 流加培養
7.3 連続培養
10節 微生物によるイソプロパノールの発酵生産
1.細菌におけるイソプロパノールの生産
2.酵母におけるイソプロパノールの生産
2.1 Saccharomyces cerevisiaeによるイソプロパノールの生産
2.2 Candida utilisによるイソプロパノールの生産
3.イソプロパノール発酵生産の課題と克服への道筋
11節 バイオインフォマティクスを活用した物質生産の効率化
1.流束均衡解析
1.1 COBRAモデルと流束均衡解析
1.2 例
1.3 線形計画問題による定式化
1.4 流束変動性解析
2.増殖連動生産
2.1 増殖連動生産のための反応削除戦略
2.2 GPRネットワークと遺伝子削除戦略
2.3 遺伝子削除戦略を計算する問題
3.混合整数線形計画法による遺伝子削除戦略の探索
3.1 混合整数線形計画問題
3.2 二重最適化
4.基準モードによる反応削除戦略の計算
5.TrimGdelによる遺伝子削除戦略の計算
5.1 TrimGdel
5.2 GPRネットワークの線形表現
5.3 反応削除の制御変数
5.4 増殖連動生産のコア部分の抽出
5.5 抽出されたコア部分の検証
10節 バイオプロセス開発と実生産におけるデータサイエンス
1.データサイエンス
1.1 発展の背景
1.2 機械学習
1.3 深層学習
2.バイオプロセスの研究開発におけるデータサイエンス
2.1 生産宿主の育種
2.2タンパク質工学
2.3 生産条件の最適化
3.実生産現場におけるデータサイエンス
3.1 予測モデル制御
3.2 ソフトセンサ技術
13節 微生物によるバイオプラスチックの生合成技術とその現状
1.微生物が生合成するバイオプラスチック ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)
1.1 天然PHA合成菌におけるPHA合成とその生合成経路
1.2 組換え菌における人工合成経路による新規PHAの合成
2.PHA分解機構や細胞内のPHA結合タンパク質を利用したPHA生合成系の改良
3. PHA工業化の現状
14節 小規模でも省エネ低コストのバイオエタノール生産技術の開発~固体連続併行複発酵の事例
1.バイオエタノールの原料と前処理
2.生産コストの構成と生産スケール
3.集約型固体連続併行複発酵(CCSSF)システム
4.雑菌対策
5.CCSSFの特徴と課題
6.生産コスト
15節 オルニチン高生産清酒酵母の分離技術の開発
1.プロリン及びオルニチン高生産酵母の分離
2.プロリン及びオルニチン高生産酵母の全ゲノムDNA解析
3.ARG5,6変異が細胞内アミノ酸量に及ぼす影響
4.NAGK発現プラスミドの構築
5.組換えNAGKの発現・精製
6.NAGKのアミノ酸置換がNAGK活性に与える影響
7.プロリン及びオルニチン高生産変異株を用いた清酒小仕込み試験
16節 微細藻を利用した火力発電所CO2固定バイオ燃料生産技術の開発
1.微細藻の光合成能力の測定と応用
2.レースウエイ(RW)型培養槽の最適設計
2.1 RW型培養槽
2.2 藻類の吸光特性の計測
2.3 RW型培養槽のモデル化
2.3 モデルの検証試験結果
2.4 RW型微細藻類培養槽を用いた発電所CO2リサイクルシステム
3.側面出光型光ファイバ培養槽における高効率,高密度培養
4.LED照射濡壁塔型培養槽を利用した再生可能エネルギーカーボンリサイクルシステム
◇第5章 バイオプロセスにおける回収・濾過・分離の基本技術とその応用 ◇
1節 濾過
1.濾過の分類
1.1 定圧濾過と定速濾過
1.2 加圧濾過と減圧濾過
1.3 デッドエンド濾過とクロスフロー濾過
1.4 ケーク濾過と閉塞濾過
2.濾過の基本モデル
2.1 濾過モデルの基本要素
2.2 濾過抵抗の評価方法
3.ケーク濾過モデル
3.1 ケーク濾過速度式
3.2 定圧濾過式
3.3 定速濾過式
4.ケーク構造の評価
4.1 ケークの圧縮性と構造
4.2 平均濾過比抵抗の評価方法
4.3 平均空隙率の評価方法
4.3.1 直接的測定法
4.3.2 間接的測定法
4.4 圧縮性指数の評価方法
4.4.1 圧縮性指数の定義と意味
4.4.2 定圧濾過による測定法
4.4.3 定速濾過による測定法
5.タンパク質の濾過の例
5.1 タンパク質からなるケーク構造の評価
5.2 2種のタンパク質からなるケーク構造の評価
2節 溶媒抽出
1.物質(溶質)の溶解現象について
2.溶解度パラメータとは
3.溶解度と溶解度パラメータの相関
4.溶解度の理論推算 ~超臨界二酸化炭素中の固体溶質の溶解現象を例に~
5.分配係数の理論推算 ~溶解度の理論推算を応用して~
6.抽出シミュレーション ~抽出分離の理論予測を目指して~
6.1 半回分式抽出
6.2 連続抽出(向流接触抽出)
3節 膜分離
1.分離膜の種類、および分離のメカニズムと駆動力
2.膜モジュールと運転
3.透過流束、処理量、およびプレフィルター
5.シングルユース、連続プロセス
6.ROによる精製水の製造
4節 吸着
1.分離精製における吸着
1.1 分離原理と相互作用
1.2 物理吸着と化学吸着
1.3 疎水性相互作用によるタンパク質の非特異吸着
1.4 各種相互作用とタンパク質の非特異的吸着量
1.5 バイオファウリングの抑制、ブロッキング処理
2.吸着を利用した各種バイオプロセス・バイオデバイス応用
2.1 温度応答性高分子による生体分子の吸脱着から再生医療への応用
2.2 バイオセンサ等の分子認識材料へ吸着現象の応用
5節 濃縮
1.膜分離による濃縮
1.1 精密ろ過と限外ろ過
1.2 膜素材
1.3 限外ろ過の利用例1)
1.4 ろ過による微生物・細胞の分離
1.5 イオン交換膜によるイオン性物質の濃縮
2.沈殿による濃縮
2.1 遠心分離
2.2 晶析による分離
2.3 タンパク質の塩析・等電点沈殿・有機溶媒沈殿
3.抽出
3.1 液液2相抽出
3.2 水性2相抽出
4.吸着
4.1 静電的相互作用
4.2 疎水性相互作用
4.3 生体分子間親和性(アフィニティー)
5.凍結濃縮法
6節 脱水
1.これまでの脱水工程
2.膜による脱水技術
3.ゼオライトについて
4.ゼオライト膜と膜モジュールの構造
5.ゼオライト膜を用いた脱水精製技術
6.ゼオライト膜による正浸透
◇第6章 バイオプロセスにおける各種クロマトグラフィー技術とその応用◇
1節 イオン交換クロマトグラフィー
1.イオン交換クロマトグラフィーの原理
1.1 イオン交換分離モードの原理
1.2 分離度とその要因
1.3 吸着量と回収率
2.イオン交換クロマトグラフィーの実際
2.1 イオン交換クロマトグラフィー分離剤の種類
2.2 カラムの選択
2.3 分離精製条件の最適化
3.イオン交換クロマトグラフィー分離工程各論
3.1 平衡化
3.2 試料調製と負荷
3.3 洗浄(押し出し)
3.4 溶離
3.5 再生・回生
3.6 再平衡化
4.スケールアップ
4.1 スケールアップの基本
4.2 スケールアップにおける粒子径の影響
5.バイオプロセスにおけるイオン交換クロマトグラフィーの実例
5.1 ウシ初乳ホエーからのラクトフェリン分離
5.2 組み換えモノクローナル抗体(mAb)含有チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞培養液のイオン
5.3 分析・セミ分取用イオン交換クロマトグラフィー
2節 疎水性クロマトグラフィー
1.タンパク質の疎水性
2.疎水性クロマトグラフィーのカラム
3.溶媒効果
4.塩析効果クロマトグラフィー
5.疎水性クロマトグラフィーの応用例
3節 逆相クロマトグラフィー
1.逆相クロマトグラフィーの原理
1.1 分配クロマトグラフィー
2.逆相クロマトグラフィーのシステム
2.1 HPLC, UHPLC の送液系
2.2 HPLC, UHPLC のサンプル導入系
2.3 カラムオーブン
3.逆相クロマトグラフィーの担体
3.1 シリカ系充填剤2)
3.2 非シリカ系充填剤
3.3 担体における官能基
4.検出器
4.1 紫外可視分光光度検出器・フォトダイオードアレイ検出器
4.2 蛍光検出器
4.3 示差屈折率検出器
4.4 蒸発光散乱検出器
4.5 電気化学検出器
4.6 質量分析計
5.分離の実際
5.1 理論段数
5.2 分離度
5.3 溶離液
4節 マルチモーダルクロマトグラフィー
1.マルチモーダルクロマトグラフィーの有用性
2.リガンドの構造と物性
3.実施例
4.溶質の結合と溶出における移動相の効果
5.溶出剤としてのアルギニン
5節 超臨界流体クロマトグラフィー
1.超臨界流体クロマトグラフィーの原理・仕組み・特徴
2.既往のクロマトグラフィーにおける溶出時間の予測モデル
2.1 移動相密度に着目したモデル
2.2 Ablaham model11)
3.溶解度パラメータを用いた保持係数予測モデルの超臨界域への拡張19)
3.1 溶解度パラメータおよび熱力学パラメータを用いた保持係数予測モデル
3.2 eHSP型保持係数予測モデルの適用性の検証
6節 温度応答性クロマトグラフィー
1.温度応答性高分子修飾クロマトグラフィー担体の作製方法
2.疎水性相互作用を強力にした温度応答性クロマトグラフィー
3.温度応答性イオン交換クロマトグラフィー
4.温度応答性タンパク質吸着クロマトグラフィー
5.温度応答性ミックスモードクロマトグラフィー
6.臨床分析のための温度応答性クロマトグラフィー
7.温度応答性高分子ブラシ修飾モノリスシリカによる高速分析
◇第7章 タンパク質の生産と分離・精製の具体的事例◇
1節 タンパク質のアフィニティー精製
1.アフィニティー精製の概要
1.1 競合的な溶出
1.2 溶液条件の変更による溶出
1.3 ポリペプチド鎖の切断による溶出
1.3.1 プロテアーゼによるポリペプチド鎖の切断を利用した溶出
1.3.2 インテインによるポリペプチド鎖の自己切断を利用した溶出
2.クロマトグラフィー以外のアフィニティー精製法
2.1 バッチ法
2.2 磁気ビーズを用いた精製法
2.3 スピンカラムを用いた精製法
3.固体結合ペプチドを用いたアフィニティー精製
3.1 シリカ結合ペプチドを用いたアフィニティー精製
3.2 磁鉄鉱粒子を担体としたHis-tag融合タンパク質のアフィニティー精製
4.自己集合性タグを用いた精製
4.1 エラスチン様ポリペプチドを用いた精製
4.2 その他の自己集合性タグ
2節 タンパク質の分別沈殿
1.硫安塩析
2.有機溶媒沈殿
3.非電化水溶性ポリマー沈殿
4.等電点沈殿
5.高分子電解質沈殿
3節 酵素精製の手法と最適化
1.精製対象の酵素について,あらかじめ知っておきたいこと
1.1 酵素活性の測定方法
1.2 類似酵素の精製法
1.3 等電点
1.4 熱安定性
1.5 pH安定性
2.酵素精製における基本的な注意点
2.1 精製プロセスはできるだけ低温で行う
2.2 精製中の溶液を泡立てない
2.3 精製中の酵素溶液のpHは等電点からずらす
3.酵素精製の手法
3.1 硫安分画
3.2 1 mLのプレパックカラムを用いた精製
3.3 アフィニティークロマトグラフィー
3.4 ザイモグラフィー
3.5 精製表の作成
4節 大腸菌を用いたタンパク質分泌生産
1.大腸菌の細胞表層構造
2.大腸菌を用いた組換えタンパク質の分泌生産に対するアプローチ
2.1 一段階分泌
2.2 二段階分泌
2.2.1 二段階分泌における一段階目の分泌
2.2.2 二段階分泌における二段階目の分泌
5節 酵母細胞による異種タンパク質生産
1.酵母タンパク質生産系の一般的特徴と各種酵母の特性
1.1 Saccharomyces cerevisiaeによる異種タンパク質生産
1.2 Schizosaccharomyces pombeによる異種タンパク質生産
1.3 その他の酵母による異種タンパク質生産
2.メタノール資化性酵母による異種タンパク質生産
2.1 メタノール資化性酵母の特徴
2.2 メタノール資化性酵母で利用されるプロモーターと発現制御
2.3 異種タンパク質大量生産のための遺伝子発現カセットの設計
2.4 メタノール資化性酵母における異種タンパク分泌生産のための技術開発戦略
2.5 メタノール資化性酵母におけるペルオキシソーム内異種タンパク質生産
6節 麹菌を用いた組換えタンパク質生産
1.シス・エレメントRegionIIIを利用した
2.5’UTRの改変による翻訳の効率化
3.高効率なターミネーターの取得
4.セルフクローニング用発現プラスミドの構築とその利用
5.ジャーファーメンターによる酵素生産
6.麹菌タンパク質大量生産システムの現状
7.タンパク質の生産性をさらに高めるには
7節 カイコ無細胞系を用いたタンパク質生産と分離技術
1.無細胞タンパク質合成系
2.カイコ無細胞タンパク質合成系の開発
3.カイコ無細胞タンパク質合成系の実用化
3.1 合成量向上を実現する翻訳促進配列の探索
3.2 中部絹糸腺を用いた無細胞タンパク質合成系の開発
3.3 後部絹糸腺を用いた無細胞タンパク質合成系の改良
3.4 エリ蚕を用いた無細胞タンパク質合成系の開発
3.5 実用化する無細胞タンパク質合成系の選択
4.カイコ無細胞系を用いたタンパク質の生産と分離精製
5.研究成果を活用するベンチャー
8節 植物組織からの医療用タンパク質の抽出と精製
1.ベンサミアナ植物における一過性発現による組換え医療タンパク質生産
2.概論的な内容
3.事例紹介;グルコセレブロシダーゼ
4.分離精製を含むダウンストリームのコスト
◇第8章 ペプチド・核酸などモダリティ医薬の生産と分離精製◇
1節 中分子ペプチド製造を指向した新規液相ペプチド合成法の開発と合成例
1.ペプチド性医薬品の化学合成概説
1.1 ペプチド鎖構築
1.1.1 液相合成
1.1.2 固相合成
1.1.3 タグ型液相合成法
1.2 脱保護工程
1.3 精製工程
1.4 凍結乾燥
2.新規収束型液相ペプチド合成法の開発
2.1 概要
2.2 従来型液相合成法の制限
2.3 新規シリルエステル型カルボン酸保護基(SIPSR)
2.4 新規アミノ酸縮合法R-CouplingR
3.新規液相合成技術SYNCSOLRによるペプチド合成研究の実例
2節 シリカゲルカラムによるペプチド・タンパクの精製技術とその高精度・低コスト化
1.メソ孔と貫通孔
2.パーフュージョン効果
3.モノリス型シリカゲル
4.実験結果
4.1 ペプチド/タンパク試料の分離精製試験に
4.2 圧力測定とスケールアップカラムに使用したクロマトグラフィー用充填剤
4.3 スループットの性能評価に使用したクロマトグラフィー用充填剤
4.4 逆相分配液体クロマトグラフィー(RPLC)
3節 液体クロマトグラフィーによる核酸の分離精製
1.分析LCから分離精製LCへの流れ
1.1 分離精製LCの特長
1.2 スケールアップの手順
1.3 分離精製プロセス
2.オリゴヌクレオチドの精製
2.1 イオン交換クロマトグラフィー(IEC)の利用
2.2 疎水クロマトグラフィー(HIC)の利用
4節 バイオ医薬品製造におけるE&L評価とろ過滅菌工程及びシングルユースシステムのバリデーション
1.E&Lの規制当局および業界動向
2.E&L評価のリスクベースアプローチ
2.1 評価の流れ
3.医薬品の開発フェーズとE&L評価
4.プロセスとE&L評価
4.1 上流工程~原薬保管
4.2 製剤化工程