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機能性コーティングの最新動向


定価 ¥ 68,200(税込)
販売価格 ¥ 68,200(税込)
商品番号:dc0208
ISBN: 978-4-7813-1623-9


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■発刊日:2021年12月2日
■販売者:パテントテック社

■出版社:株式会社シーエムシー出版
■資料体裁:B5判、342頁

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★ 撥水・親水・防汚・防曇・抗菌・抗ウイルス・防錆・自己修復・光学特性・・・etc、コーティングに求められる機能性と材料技術を詳解 !
★ 自動車、建築、エレクトロニクス機器など多様な分野での高性能化ニーズに応えるための表面への機能性付与技術 !!
★ SDGsやウィズコロナにおける感染対策としても注目を浴びる機能性コーティング !

■刊行にあたって

 我々の身の回りにある工業製品には、様々なコーティングが施されており、日常生活で手に触れる物の表面はコーティング面であると言っても過言ではない。コーティングがもたらす特徴には、製品の安全性、耐久性、長寿命、使用感、意匠性など多岐に渡っており、SDGs達成にも繋がることが期待される。例えば、ハードコーティングの役割は、製品表面を擦り傷や摩耗から守ることで、外観保全と長寿命化を実現できる。あらゆる工業製品にはハードコートが不可欠であり、有機架橋ポリマー、ゾルゲル法によるシリカ、有機無機ハイブリッドなどのさまざまな材料が適用されている。

 近年の多様化した工業製品の性能をより高めるには、更なる表面特性が求められており、これらを実現する機能性コーティングが不可欠と考えられる。硬いだけのハードコーティングに加えて、屈曲性(フレキシブル)、自己修復性、撥水性、親水性、防汚性、防曇性、光学特性、低摩擦性などの機能性を追加することで、新しい製品や産業への適用の可能性が膨らんでいる。最近では、上記の機能性に加えて、抗菌、抗ウイルスコーティングは、これからのウィズ・コロナ社会を構築するための機能性コーティングとしての展開が特に注目されている。本書は、コーティング材料とプロセスに関する基礎編と様々な機能性コーティングを解説する応用編の2編で構成されている。特に、応用編では、産業界で注目されている分野での最新技術を網羅している。これらの著者はいずれも第一線で活躍されている研究者であり、執筆いただいた内容は素晴らしく、本書が機能性コーティングの今後の進展に貢献できることを願っている。

(「刊行にあたって」より抜粋)

■著者一覧

松川公洋  京都工芸繊維大学
綾部守久  旭化成㈱
國次真輔  岡山県工業技術センター
若原章博  ビックケミー・ジャパン㈱
有光晃二  東京理科大学
青木大亮  東京理科大学
森田正道  ダイキン工業㈱
宮本知典  住友化学㈱
櫻井彩香  住友化学㈱
河村 剛  豊橋技術科学大学
松田厚範  豊橋技術科学大学
須賀健雄  早稲田大学
猿渡欣幸  大阪有機化学工業㈱
柚木浩志  荒川化学工業㈱
山廣幹夫  JNC㈱
佐熊範和  (地独)東京都立産業技術研究センター
矢吹彰広  広島大学
内藤昌信  物質・材料研究機構
兼松秀行  鈴鹿工業高等専門学校
室伏康行  ㈱カタライズ
中村挙子  産業技術総合研究所
遠藤幸典  日本化工塗料㈱
清水大介  日本化工塗料㈱
嶋秀一  アフロディ㈱
忠永清治  北海道大学
小平広和  AGC㈱
桐野学  ㈱スリーボンド
久保山俊史  ㈱スリーボンド
近藤悠一郎  ㈱スリーボンド
田邊雅永  プラスコート㈱
渡瀬星児  (地独)大阪産業技術研究所
辻井敬亘  京都大学
中野健  横浜国立大学
片山順一  奥野製薬工業㈱
黒田公一  ハニー化成㈱
守田克彰  宇宙航空研究開発機構
菅武  藤倉化成㈱



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【基礎編】
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第1章 ウェットコーティング法の基礎とプロセス
1 はじめに
2 塗布の分類
 2.1 塗布の分類
 2.2 各種塗布プロセス
 2.3 塗布における流れ
3 周辺プロセス技術
 3.1 乾燥の基本
 3.2 乾燥に用いられるプロセス
4 おわりに

第2章 ドライコーティング法の基礎とプロセス
1 はじめに
2  金属表面改質としてのドライコーティング法とは
3 ドライコーティング法に必要な真空
4 ドライコーティング法におけるプラズマ
5 PVDプロセスの分類と特徴
6 CVDプロセスの分類と特徴
7 DLCの特徴とそのプロセス
8 おわりに

第3章 各種コーティング用添加剤の特性と活用法
1 コーティングのプロセスと課題
2 粒子・顔料・フィラーの分散安定化
 2.1 分散安定化の考え方
 2.2 主な湿潤分散剤の構造
 2.3 カーボン・窒化アルミの分散例
 2.4 再生産可能原料を用いた湿潤分散剤
3 レオロジーコントロール技術
 3.1 レオロジーの理解
 3.2 レオロジーコントロール剤の粘性発現の仕組みと種類
 3.3 粘度測定の注意事項
4 表面調整技術
 4.1 表面張力の測定方法
 4.2 表面張力を下げる添加剤
 4.3 表面張力を上げる添加剤
5 ワックス様の添加剤:バイオプロダクト
6 消泡剤:再生産可能原料
7 密着性・付着性付与剤

第4章 コーティングにおける硬化反応の基礎
1 はじめに
2 熱硬化と光硬化の比較
3 熱硬化
 3.1 反応性樹脂とその硬化反応
 3.2 硬化剤の潜在化
4 光硬化
 4.1 反応性樹脂
 4.2 ラジカル重合系
 4.3 カチオン重合系
 4.4 アニオン重合系
 4.5 光開始剤の開発状況
 4.6 光開始剤と光源のマッチング
 4.7 照度とUV硬化挙動
5 おわりに


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【応用編】
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第5章 超滑落性を有する新規フッ素樹脂の発現機構 ―第4世代撥液表面を目指して―
1 はじめに
2 撥液表面の設計の変遷
3 超滑水塗膜
4 超滑水塗膜の各種撥液性の膜厚依存性
5 超滑水塗膜の耐浸水性
6 超滑水塗膜の各種撥液性の経時変化
7 超滑水塗膜の発現機構

第6章 平滑で透明な撥水撥油コーティング剤の開発
1 はじめに
2 動的接触角に着目した撥水撥油コーティング剤の開発
 2.1 動的な撥水・撥油性能発現の原理
 2.2 SCS グレード
3 新規撥水撥油コーティング剤の開発
 3.1 SFS グレード
 3.2 SSS グレード
4 まとめ

第7章 液相法による接触角可変コーティング
1 フリップフロップ現象
2 エレクトロウェッティング
3 近年の研究開発事例

第8章 両性イオンポリマーの表面偏析に基づく超親水コーティング
1 はじめに
2 両性イオンポリマーの分子設計・合成
3 ナノ粒子の添加・硬化反応による両性イオンポリマーコーティングの作成
4 両性イオンポリマーの表面偏析
5 その他:表面が両性イオン化する機能コーティング
6 まとめと将来展望

第9章 塗布型ポリマーブラシを用いた超親水性コーティングの開発
1 はじめに
2 塗布型ポリマーブラシの設計
3 塗布型ポリマーブラシによる表面処理と性能評価
4 塗布型ポリマーブラシによる表面状態の考察
5 被覆率を改善した塗布型ポリマーの開発
6 塗布型ポリマーブラシを用いた商品開発
7 おわりに

第10章 光硬化型ハードコート
1 光硬化型ハードコートの用途と要求物性
2 光硬化型ハードコート剤の構成材料とその役割
 2.1 光硬化方式とその材料
 2.2 ラジカル重合系UV硬化型ハードコート剤の構成材料
3 UV硬化型ハードコート剤への機能性付与
 3.1 高硬度化・高耐擦傷性化
 3.2 低硬化収縮化
 3.3 帯電防止性付与
 3.4 屈折率調整(反射防止性付与,インデックスマッチング)
 3.5 防汚性付与
 3.6 フレキシブル性付与
 3.7 水系化

第11章 フルオロアルキルシルセスキオキサン系コーティング材料の開発
1 フルオロアルキルシルセスキオキサンの合成
2 リビングラジカル重合法を用いた含フッ素系ハイブリッド高分子の精密合成
3 汎用ラジカル重合を用いた含フッ素系ハイブリッド高分子の合成
4 含フッ素系ハイブリッド高分子の表面改質材としての応用
5 高耐久性ハードコートフィルムの開発
6 超撥水膜の開発

第12章 機能性無機-有機ハイブリッドハードコート
1 無機-有機ハイブリッド材料
2 粒子ハイブリッド技術による機能性付与
3 無機-有機ハイブリッド型ハードコート材の設計
4 種々の機能性ハイブリッド型ハードコート
 4.1 防汚型ハードコート(撥水・撥油性,汚染除去,防指紋性)
 4.2 UV吸収性ハードコート
 4.3 熱線遮蔽性ハードコート
 4.4 屈折率制御型ハードコート
 4.5 その他 ハイブリッド型ハードコート

第13章 自己修復性防食コーティング
1 はじめに
2 自己修復性防食コーティングの開発思想
 2.1 修復剤
 2.2 コーティングの構造
 2.3 修復剤放出のドライビングフォース
3 自己修復性防食コーティングの開発
 3.1 セルロースナノファイバーとゼオライト粒子を用いたコーティング
 3.2 セルロースナノファイバーと高吸水性ポリマーを用いたコーティング

第14章 有機無機ハイブリッドによる自己修復コーティング
1 はじめに
2 チオール基含有シルセスキオキサンによる有機無機ハイブリッド
3 自己修復性有機無機ハイブリッドコーティング
4 おわりに

第15章 渋柿に倣う抗菌コーティング材料の開発と展開
1 はじめに
2 タンニンの化学構造と機能
 2.1 分類と分布
 2.2 生理機能
3 部分疎水化タンニン酸
 3.1 合成
 3.2 種々の金属基板に対するコーティング性能
 3.3 部分疎水化タンニン酸の抗菌作用
4 おわりに

第16章 抗菌,抗ウイルス,抗バイオフィルムコーティングの開発
1 はじめに
2 抗菌・抗ウイルス・抗バイオフィルム性発現のメカニズム
 2.1 抗菌性とその発現のメカニズム
 2.2 抗ウイルス性発現のメカニズム
 2.3 抗バイオフィルム性の発現
3 抗菌性,抗ウイルス性,抗バイオフィルム性評価法について
 3.1 材料表面の抗菌性評価
 3.2 材料の抗ウイルス性評価
 3.3 抗バイオフィルム性の評価
4 抗感染性コーティング(抗菌,抗ウイルス,抗バイオフィルム性コーティング)の開発例
 4.1 抗菌材料の開発
5 将来展望

第17章 光触媒コーティング剤の開発とその特性
1 はじめに
2 光触媒の基本特性
3 光触媒コーティング液の構成と開発動向
4 光触媒の試験方法
5 環境浄化性能
6 おわりに

第18章 表面化学修飾ナノコーティング技術による高機能部材の開発
1 フッ素官能基化技術
2 酸素官能基化技術
3 硫黄・窒素官能基化技術
4 化学修飾ナノダイヤモンド粒子MRI造影剤
5 表面化学修飾ナノコーティング技術適用事例
 5.1 表面化学修飾による濡れ性制御
 5.2 複合化高機能繊維ロープの開発
 5.3 高強度異種材料接合技術への応用展開

第19章 タッチパネルディスプレイ用機能性コーティング剤の開発とその評価手法について
1 はじめに
2 視認性の不具合
3 耐指紋性を付与する機能性コーティング剤
 3.1 指紋と指紋汚れ
 3.2 耐指紋性の評価方法
 3.3 耐指紋性コーティング剤について
 3.4 耐指紋性コーティング剤のラインナップ
4 外光の影響を抑制する機能性コーティング剤
 4.1 ディスプレイのぎらつきのメカニズムについて
 4.2 ぎらつきの測定手法
 4.3 ぎらつき抑制アンチグレアコーティング剤について
 4.4 アンチグレアコーティング剤のラインナップ
 4.5 ディスプレイ画素距離とぎらつきコントラストの関係
 4.6 ディスプレイの鮮鋭度の評価について
5 おわりに

第20章 ゾル-ゲル法による低反射コーティング膜
1 はじめに
2 低屈折率膜
3 「モス・アイ構造」による低反射効果
4 まとめ

第21章 有機無機ハイブリッドによる低屈折率・高屈折率コーティング
1 はじめに
2 シリカナノ粒子間空隙による低屈折率薄膜
3 ジルコニアナノ粒子を含んだ高屈折率有機無機ハイブリッド
 3.1 デュアルサイト型シランカップリング剤によるナノ粒子分散
 3.2 ジカルボン酸無水物によるナノ粒子分散
4 おわりに

第22章 防曇コーティングの開発と応用
1 はじめに
2 曇りのメカニズム
3 防曇コーティングの種類と原理
4 親水防曇コート
5 吸水系防曇コート
6 防曇技術使用例 自動車用防曇コート膜
7 おわりに

第23章 自動車外装用コーティング剤
1 はじめに
2 自動車外装用コーティング剤の概要
 2.1 ボディーコーティングの歴史
 2.2 ボディーコーティングの分類
 2.3 ボディーコーティングに求められる特性
 2.4 コーティング工程
3 ガラス系ボディーコーティング
 3.1 シラザン系ガラス被膜形成成分
 3.2 シリコーン系ガラス被膜形成成分
 3.3 機能性の付与
4 滑水性・防汚性に優れたボディーコーティング剤
 4.1 高滑水性ガラス系ボディーコーティング

第24章 コーティングによるウェアラブルデバイス用生体電極シートの製造法

第25章 発光性ハイブリッドコーティング
1 はじめに
2 発光中心としての分子性化合物
3 ハイブリッド発光材料
4 ハイブリッド化が発光特性に及ぼす影響
5 カラーチューニング
6 おわりに

第26章 ポリマーブラシによる低摩擦コーティング
1 はじめに
2 濃厚ポリマーブラシの基礎特性
3 濃厚ポリマーブラシのマクロトライボロジー特性
4 ソフト&レジリエント・トライボロジー(SRT)概念への展開
5 SRT材料・技術の実用ポテンシャル
6 おわりに

第27章 無電解ニッケルめっき
1 はじめに
2 無電解めっきの特徴
3 自己触媒型無電解めっき
4 めっき法で得られる特異な皮膜構造
5 無電解ニッケルめっき
 5.1 無電解ニッケル-リン合金めっき
 5.2 皮膜中リン含有率と耐食性の関係
 5.3 無電解Ni-P合金めっきの皮膜硬度
6 分散めっき
7 多元系合金めっき

第28章 電着塗装
1 焼付硬化型電着
2 電着フォトレジスト
3 電着技術の応用例1(マイクロレンズアレイの作製)
4 電着技術の応用例2(有機トランジスタのゲート絶縁膜への応用)
5 おわりに

第29章 航空機用機能性塗料(コーティング)の研究開発
1 はじめに
2 航空機塗料の歴史
3 航空機塗料
4 機能性塗料(コーティング)の研究開発
 4.1 被雷防御塗料
 4.2 防除氷塗料
 4.3 感圧塗料感温塗料
 4.4 その他の機能性塗料
5 おわりに

第30章 電磁波シールド塗料
1 シールド塗料の構成
2 シールドのメカニズム
3 電磁波とシールド塗料の相互作用の概念
4 電磁波シールド塗料について
5 磁気シールド塗料について
6 部品シールド用導電性ペーストについて
7 磁気シールド塗料の特性
8 ミリ波吸収塗料について